エリザベス女王が、二度とバッキンガム宮殿に戻らない決断をしたと報じられている。
Sunday Times紙が報じたところによると、95歳になるイギリスのエリザベス女王は、2020年に新型コロナウイルスの感染が拡大して以降、バッキンガム宮殿から移り住んでいたウィンザー城を「終(つい)の棲家」にすることとしたという。
女王と故フィリップ殿下は2020年3月、ロックダウンをきっかけに、ロンドン郊外バークシャー州にあるウィンザー城へ転居。パンデミックの期間中、2度の休暇をその場所で過ごしている。
記事によると今後、女王がバッキンガム宮殿に戻る予定は「ない」と伝えられており、次にバッキンガム宮殿が公邸として利用されるのは現皇太子のコーンウォール公爵(チャールズ皇太子)と公爵夫人(カミラ夫人)が即位した際だという。
王室関連作家のヒューゴ・ヴィッカーズ氏は、今回の女王の決断について、「ウィンザー城は女王にとって『大好きな場所』」だとし、「フィリップ殿下との思い出がたくさんある。ポニーもいて、家族も近くに住んでいる。今回の決断は理にかなったものだろう」と語っている。
イギリス王室にとって、歴代最古・最大の公邸の1つでもあるウィンザー城は、エリザベス女王が両親とともに幼少期を過ごした場所でもある。第二次世界大戦中の週末には、ロンドンより安全ということで、女王が妹のマーガレット王女とともに移り住んでいたこともあった。
また、女王にとって最愛の夫フィリップ殿下が埋葬されている場所でもある。女王が亡くなった際には、ウィンザー城にあるジョージ6世の記念礼拝堂に2人一緒に埋葬されることになる。
なお、バッキンガム宮殿は今後も、今年6月に行われる女王の在位70周年記念式典「プラチナム・ジュビリー」などで利用される。
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