昨年10月に発生したアレック・ボールドウィン主演の映画『Rust(原題)』での銃誤射事件。サンタフェ郡保安官事務所は新たに、この悲劇的事件について「現在進行中の捜査に関連する全ファイル」を公開した。
事故が発生したのは、現地時間10月21日。ニューメキシコ州サンタフェのボナンザクリーク牧場で『Rust(原題)』を撮影中、アレック・ボールドウィンは銃を構えていたが、その銃が誤って発射され、撮影監督のハリナさんが致命傷を負った。彼女は42歳だった。アレックが持っていたリボルバーなどはその後、調査にまわされた。アレック12月のABCニュースのインタビューにて、セットでハリナさんの指示で銃を向けていたが、引き金を引くことなく暴発したと語った。その後、遺族からアレックは訴えられ、ハリナさんの夫は、アレックの主張を「馬鹿げている」と猛烈批判していた。
サンタフェ郡保安官事務所は先日、「保安官事務所は進行中の捜査に関連するすべてのファイルを公開します」と声明で述べた。「ファイルはすべて『Rust』映画セットの捜査に関連するもので、保安官代理と刑事のラペル/ダッシュカメラ映像、事件報告書、現場写真、検査報告書、目撃者インタビュー、セットビデオ、この捜査の過程で集められたスタッフ写真などが含まれています 」と続けている。
ファイルには、あるシーンでアレックが素早く銃を抜き、カメラに向けた映像も含まれている。この時持っていた銃は、後に誤射しハリナさんが死亡、脚本・監督のジョエル・サウザが負傷したのと同じ型のリボルバーである。
公開された映像には音声はないが、アレックが教会の教壇に座り、顔を上げてジャケットのポケットから銃を取り出すシーンが映し出されている。
また、他の映像では、救急車で搬送される前に、ボナンザクリーク牧場に建てられた教会のセット内でハリナさんと監督を治療する第一応答者の姿や、緊急応答者がハリナさんを救うためにできる限りのことをしながら彼らの容体を尋ねるアレックの姿も映っている。
その他にも、アレックが保安官代理に話しかけ、大丈夫かと聞かれた彼が「いや、実は大丈夫じゃない」と答える映像もある。
現在、アレックと映画のプロデューサーは、ハリナさんの遺族が起こした訴訟も含め、複数の訴訟に直面している。