ダース・ベイダー役声優に支払われた報酬は、その世界的人気からはほど遠い額だったようだ。
世界中に熱狂的なファンを抱えるスペースオペラ『スター・ウォーズ』シリーズの象徴的キャラクター「ダース・ベイダー」。1977年に第一作『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』が公開された際、アーマーを着て演じていたのは2020年に亡くなった俳優デヴィッド・プラウズだったが、その声を演じていたのは、実はジェームズ・アール・ジョーンズという別の人物だった。
[PR]そしてそんなジェームズ・アール・ジョーンズに支払われた当時の報酬が、わずか7,000ドル(約91万円)であったことが、このたびアメリカ映画協会が再公開した映像から明らかになった。
公開された映像の中でジョーンズは、監督のジョージ・ルーカスがデヴィッド・プラウズの声に納得していなかったとし、「ジョージは、失礼ながら、もっと暗い声を求めていたのです」と語ると、「そこで彼は、ミシシッピ生まれミシガン育ちの吃音症(言葉がスムーズに出てこない症状)の人物を雇いました。それが私です。あれは私の声だったのです」と付け加えた。
このインタビューの中で、ジョーンズは報酬額について不満を漏らすことはなかった。むしろ、「巨額すぎる」と戸惑ったそうだ。
「私にはいわゆるハンディキャップがあります。そんな私に、幸運にも7,000ドルの仕事が舞い込んだのです。これは大金だと思いました」と語ったジョーンズは、「それに、映画の声優になれたんですよ!」と興奮する様子を見せていた。
またジョーンズは、続編となる『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』にてジョージ・ルーカスと意見がぶつかったことも告白。
ジョーンズによると、当時彼はダース・ベイダーの声について「より繊細で心情を表現したもの」にしたいと考えていたそうだが、「ジョージの見方はちがっていた」と明かしている。