現在開催中のカンヌ国際映画祭にて、上半身裸の女が乱入する騒動が起こった。
この騒動は5月20日(金)夜、アメリカ映画『Three Thousand Years of Longing』のプレミア上映が行われた際のできごとだった。
上半身裸の女が、胸の部分にウクライナ国旗と同色の青と黄色のボディペイントをほどこし、レッドカーペットに乱入したのだ。胸から胴にかけては「stop raping us(私たちをレイプするな)」という言葉が記されていた。また腰から脚にかけては血を思わせる赤色がペイントされ、腰の部分には「人間のクズ」をあらわす「scum」という単語が書かれている。
女は乱入時に大声で何か叫んでいたが、すぐに警備員に取り押さえられ、コートをかぶせられたうえで追い出されている。
Topless woman crashed Cannes Film Festival to protest against sexual violence in Ukrainehttps://t.co/YdDQ4UPuO1 pic.twitter.com/CKEZW5JMxw
— BBC News (World) (@BBCWorld) May 21, 2022
現場に居合わせたThe New York Timesのレポーター、カイル・ブキャナンは自身のツイッターに騒動を記録した動画を投稿。「ジョージ・ミラー監督の最新作を上映しているカンヌのレッドカーペットで、目の前にいた女性が突然服を脱ぎ(ボディペイントされていた)、カメラマンの前にひざまづいて叫び始めた。カンヌの警備員がすぐさま寄ってきて彼女にコートをかぶせ、私の動画撮影をやめさせた」と状況を説明している。
今年2月にロシアがウクライナへ軍事侵攻を始めて以降、ロシア兵がウクライナ人女性や子どもたちを集団強姦しているという報道が相次いでいる。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領もこの被害の状況を世界に向けて訴えており、各地でロシアの戦争犯罪に対し「迅速な対応を取るべきだ」との声が挙がっている。
カンヌ国際映画祭は毎年5月に行われる世界で最も有名な映画祭の1つ。今年もフランス南部コート・ダジュール沿いの都市カンヌにて5月17日(火)から28日(土)まで開催されている。