TikTokで話題になっているアボカドに関する「生活の知恵」に対し、アメリカ食品医薬局（FDA）が注意を呼びかけている。
現在、動画共有アプリ「TikTok」で話題になっているのは、スライスしてしまうと変色しやすいアボカドをより長く新鮮に保つ方法。しかしこの方法が危険を伴う可能性があるとして、FDAが警告しているのだ。
今回TikTokで紹介されていたのは、スライスされたアボカドを水にひたしておくと、2日以上新鮮な状態で保存できるというもの。
@sidneyraz testing how to keep an avocado fresh over two days #avocado #inmy30s ♬ original sound – sidneyraz
「30歳までに知っておきたいこと」をテーマに動画を投稿し、人気を集めているTikTokインフルエンサーのシドニー・ラズも、実際にこの方法を試す様子をアップしていた。昨年7月に公開されたこの動画は450万回以上の再生数を記録し、大きな話題となっている。
一方、情報番組「Good Morning America」に出演したFDA関係者はこの方法に注意を呼びかける。関係者は番組の中で「大きく懸念しているのは、アボカドの表面に付着している可能性のあるリステリア菌、サルモネラ菌などの病原菌が、水につかっている間に増殖する危険があることです」と訴えている。
またFDAは、皮の部分を清潔に保っていたとしても、細菌予防の効果は少ないと指摘している。
FDAは発表した声明の中で、「FDAの研究によると、スライスしたアボカドは冷蔵庫の中で水に浸した状態で保存されていると、15日以内にリステリア菌がアボカドの果肉内部に浸食する可能性があるとしています」と述べると、「この場合、いくら皮の部分を清潔に保っていたとしても細菌を取り除くことはむずかしいでしょう」と付け加えた。
これを受けTikTokで活動するエリン・カーター医師は「つまり、いい方法ではなかったということだ。この方法でアボカドを保存すると、リステリアとサルモネラという2種類の細菌を増殖させ、汚染させてしまうことになる。これらの細菌にやられるのは決してうれしいことではない。本当にやめておいた方がいいだろう」と呼びかけている。
