ワシントン・ポスト紙は6月1日(水)、ジョニー・デップとアンバー・ハードの名誉毀損裁判の中心となった2018年の論説のオンライン版に、裁判結果を受けた説明文を追記している。
6月1日(水)、俳優ジョニー・デップが元妻で女優のアンバー・ハードを相手取って起こした名誉毀損裁判は、ジョニー側の勝利という形で幕を閉じた。
バージニア州の裁判所はアンバーに、ジョニーに対して賠償金1035万ドル(約13億5000万円)の支払いを命じた。
そして、この裁判のきっかけとなったのが、アンバーが2018年にワシントン・ポスト紙に寄せた論説の内容だった。
当時、米国人権協会にて「女性の権利大使」をつとめていたアンバーが、この論説の中で性暴力を受けたことを訴えたのだ。この中では明確に加害者の名前は記されていなかったものの、ジョニーは「まるで自分が加害者であるかのように書かれている」と指摘。公人としてのイメージを傷つけられたとして裁判を起こした。
この結果を受け、2018年に掲載されたアンバーの論説には、裁判の争点となった3つの項目について、バージニア州の陪審員が「アンバーに責任がある」と判断したことを詳細に説明する内容と共に、「デップはこの内容が虚偽であり、中傷であると主張した」という一文が付け加えられたのだ。
なお争点となった3つの項目は以下の通り。
1.「私は性暴力に対して声を上げた。そして、世間の怒りに直面した。これは変えなければならない」
2.「そして2年前、私は家庭内暴力を象徴する公人になり、DVを告発する女性に対する世間の怒りの矢面に立った」
3.「私は、虐待をした立場の男性が保護される仕組みをリアルタイムで見るという、めずらしい経験をした」
なおアンバーは証言の中で「これはジョニーのことではありません。これがジョニーを指していると考える人が1人いるのだとすれば、それは本人です」と主張していた。
アンバーは今回の判決を不服としていることから、30日以内に弁護士のエレイン・ブレデホフトが上訴する予定だという。