ジョー・バイデン米大統領が、イーロン・マスクの発言に反論している。
先日、米電気自動車大手テスラ社のCEOイーロン・マスクが同社重役らに送ったEメールを「Reuters」がリークした。
マスクはこの中で、現在のアメリカの経済状況に「ひどく悪い感情」を持っており、同社の採用を凍結すること、そしてスタッフの約10％をカットすることを検討しているとしたのだ。
すると6月4日（金）、ジョー・バイデン米大統領が記者会見の中で、マスクのこのEメールの内容に言及した。
バイデン大統領は、「イーロン・マスクはあのように発言しているが、（自動車会社大手）フォード社は投資額を大幅に増やしている」と指摘。「フォード社が投資を増やしているのは、今後新作の電気自動車を製造するためだと考えられる。中西部では、6000人の従業員（組合員）が働いているんだ。元クライスラー社（現フィアット社傘下）も同じく、電気自動車に同じくらいの投資を行っている。インテル社はコンピューターチップ製造のため、20,000もの新たな雇用を作り出した」と、多くの大手企業が雇用拡大に乗り出していることを強調した。
その上でバイデン大統領は、「そう、だから、君の月旅行の幸運を祈っているよ」と皮肉を込めて反論した。
一方、ガソリン価格や食費が高騰し、市民生活に打撃を与えていることについては「否定しない」としたバイデン大統領は、「これらの課題に対処できると確信できる、あらゆる自信がある」と付け加えている。
これを受け、マスクもツイッターを更新。大統領の会見の一幕をリツイートした上で、NASAがマスクの宇宙開発企業スペースX社と、商業用の月旅行に向けてタッグを組んだというニュース記事のリンクを貼り付け、「大統領、ありがとう」と手短にコメントしている。
