イーロン・マスクとビル・ゲイツのいざこざが激化しているようだ。
米マイクロソフト社社長のビル・ゲイツは6月4日(土)、テスラ社株の空売りについて言及。するとテスラ社CEOのイーロン・マスクがツイッター上でその発言にかみついた。
ゲイツはこの日、フランス人YouTuberであるヒューゴ・ディクリプターのインタビューの中で、マスクとの一件についてコメントを残した。なおマスクは先日、ゲイツがテスラ社に対して「5億ドル(約650億円)」の空売りをしようとしたことから、ゲイツが気候変動問題を真剣にとらえていないのではないかとして非難していた。
テスラ社は電気自動車の大手で、気候変動問題に大きく貢献しているとされている。今回マスクは、ゲイツが株式の空売り(株価が下がれば下がるほど利益が出る)という取引により、テスラ社の株価下落を狙っており、気候変動問題に協力するつもりがないのではないか、と指摘した。
一方、ゲイツは自身がマスクよりも多額の資金を気候変動問題に投入していると主張。このインタビューの模様を投稿したツイートに対しマスクは、「はあ(ため息)」というツイートで応戦した。
Sigh
— Elon Musk (@elonmusk) June 4, 2022
なお、インタビューの中でゲイツは、「私はイーロンや他のだれよりも気候変動問題に貢献している」と語ると、「電気自動車の排出量は全体の16%だから、我々はのこりの84%についても解決する必要があるんだ」と正当性を訴えた。
2人の確執が明らかになったのは今年4月のこと。ゲイツとマスクのテキストメッセージのやり取りがリークされたのだ。
この中でマスクはゲイツに対し、「テスラ社に対して5億ドルのショートポジション(空売り)を持っているか」とたずねている。するとゲイツは、「申し訳ないが、まだ止めていない」と返信しつつも、「慈善活動の可能性について話し合いたいんだが」と、気候変動問題への協力を持ちかけた。
ところがマスクは「気候変動問題の解決に最も力を入れているテスラに対して、大量のショートポジションを所持するような人の申し出は受け入れられない」と、ゲイツの提案をキッパリと断った。
今回のマスクのツイッター上での反応に対し、ゲイツ側は特にコメントを出していない。