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ニュー・ホープ・クラブ最新インタビュー到着![後編] 気になる2枚目のアルバムの最新情報をちょい出し! 日本での一番の思い出は・・?

NEW HOPE CLUB INTERVIEWS
NEW HOPE CLUB (c)Clare Gillen

イギリス出身の3人組人気バンド、ニュー・ホープ・クラブの最新インタビューが到着。後編となる今回は、前回に続き新曲に込めた思い、さらにすでにほぼ完成しているという2枚目のアルバムについての気になる情報も教えてくれた。また日本のファンへのうれしいラブコールも飛び出し、彼らの親日ぶりもうかがえる内容となった。

――ブレイクはプロデュースにも関わっていますね。やってみていかがでしたか?

ブレイク・リチャードソン(以下B):確か僕らが15歳くらいの頃から、ラップトップ・コンピューターを初めて手に入れた頃から、3人で一緒に書いた曲、もしくは僕が書いた曲に関しては、全てラフなデモをLogic Proに取り入れてプロデュースに挑戦していたんだ。でもあまりいい出来じゃなくてね。充分な時間をかけていなかったからなのかもしれないけど、以前からずっと興味があって、少なくともマネージャーに送れるくらいに体裁を整えていたんだよ。携帯のボイスメモを送るんじゃなくてね。そしてファースト・アルバムでも僕がプロデュースした曲がひとつあったしね(注:「Give Me Time」)。でもパンデミックが始まってからの僕らは、特にZOOMを通じてたくさんの曲を書くようになって、プロデューサーとのセッションはやっていなかった。だから書いた曲を記録に残すには、僕がプロデュース方法を学ぶしかなかったんだ。以前からこの手の作業には熱意を抱いていたし、過去にセッションをやっていた時は、知識を得たくてプロデューサーに色んな質問をしていたんだよ。「それってどうやるの?」とかね。で、さっきも言ったように今度のアルバムについては可能な限り誠実でありたかったし、自分たち自身が作りたい音楽を作りたかった。そういう意味で、外部のプロデューサーを起用したら、それを実践することは不可能だったと思うんだ。外部のプロデューサーには僕らの気持ちや、僕らの望みを理解できないからね。やりたいことを時間をかけて説明するより、自分たちでやったほうが手っ取り早いと思った。正直言って、リースとジョージが僕を信頼してプロデュースをやらせてくれたことに感謝している。すごくエキサイティングだからね。それに、僕はひとりでプロデュースの作業をしたわけじゃなくて、ふたりも参加していて、「いや、それは違うな。こんな感じのを試してみてよ」とか提案してくれた。だから実際はコラボレーティヴな作業であって、一日の仕事が終わった時に、僕だけが目の痛みを感じているっていうだけだよ(笑)。

――「Getting Better」には“Put down your weapons no need to fight/Between you and I(武器を置こう、闘う必要はない/君と僕は)”という箇所がありますよね。これは今ウクライナで起きていることを踏まえると、心に刺さる言葉です。少し前に書いた曲なんですか?

ジョージ・スミス(以下G):そうだね。この曲を書いたのは去年の9月か10月だったかな? 当時はもちろん、自分たちの視点から世界に伝えたい、広い意味でのメッセージとして書いた言葉だったんだけど。

B:うん、それが今になってこういう状況下で重い意味を持つようになったんだよ。

リース・ビビィ(以下R):かなり前に書いたんだよね。ラヴ&ピースに関する広い意味でのメッセージとして。

New Hope Club – Getting Better (Official Video)

――これら2曲は、セカンド・アルバムの方向性を示唆しているんですか?

G:そうだね。リースがさっき言ったように、僕らが伝えたいメッセージをうまく具体化していて、曲のスタイルにおいても今後リリースしていく曲につながる部分がある。あまり手の内を明かしたくはないんだけど。

R:ただ、アルバムはかなり多彩な内容になる。たくさんの影響源が反映されていて、何しろ2年にわたって書いた曲を集めているだけに、どの曲も独特のキャラクターやパーソナリティを持っているんだ。そこが気に入っているんだよ。

B:まるで世界みたいなアルバムで、曲は色んな国を表しているような感じだね。それぞれに特徴がある。バラバラだというわけじゃないんだけど、みんな違う部分があるんだよ。

――これら2曲では、繊細なコーラスを重ねたりファルセットを聞かせたり、特にヴォーカル面で色んな実験がみられます。この辺りの意図について教えて下さい。

R:僕らはビー・ジーズとかELO、そしてもちろんザ・ビートルズの大ファンだから、これまでも常にヴォーカル・ハーモニーは取り入れてきたんだけど、ファルセットに関してはいつも、気分を高揚させるようなポジティヴなフィーリングを醸してくれるんだよね。そこに気付いてくれてありがとう。

――パンデミックの話に戻りますが、結成当初やっていたように、たくさんのカヴァー曲を公開しましたよね。原点を確認する機会になったんでしょうか?

G:僕らは昔からカヴァーをやるのが大好きで、15~16歳の頃から続けてきて、僕らにとってはその時々に自分たちが好きな曲に、独自のヒネリを加えるという作業なんだよね。これもまた僕らにとっては自分たちの音楽を表現する手段であって、昔からライヴでやるのが好きだったんだ。事前に録音して口パクでパフォーマンスをすることだって可能だけど、僕らにとってはナマでやることがすごく重要で、以前から大好きだった。ライヴですごくシンプルなアレンジで歌うことにも躊躇しない。ハーモニーを紡ぐのも好きだし。僕らにとっては楽しむ手段のひとつで、少し変化を加えたり、曲の終わりに新しいパーツをプラスしてみたりして。そういうことを試すのは楽しい。そんなわけで、昔からコンサートでもカヴァーをやるのが楽しくて。なぜって親同伴で来るファンもいるし、親は僕らについて何も知らないかもしれないけど、彼らも知っていそうなオールドスクールな曲をプレイしたら、会場のうしろのほうでダンスでも楽しんでもらえるかもしれないしね。或いは、曲を耳にして前のほうに来てくれるかもしれないから(笑)。

――あなたたちは過去に2度来日して、「Let Me Down Slow」のビデオを撮影したりもしていますよね。特に印象に残っている日本での思い出を挙げてもらえますか?

B:やっぱりミュージック・ビデオを撮影したことは印象深いよね。普段は、色んな町を訪れても、あまりにも忙しくてゆっくりと散策するような時間はない。でもビデオを撮ったことでそれをある程度実践できた。そしてもちろん、一番印象に残っているのはファンの存在だよ。日本のファンは最高だからね。またそっちに行ける日が来るのが、楽しみで仕方ない。前回行ってから、随分月日が経ってしまったからね。ライヴのことも覚えているよ。前回のツアーの最終公演だったから。今となっては、3年前の話になるのかな。

New Hope Club, R3HAB – Let Me Down Slow

G:2019年だからね。

B:うん、だから素晴らしい思い出が残っているし、ワールド・ツアーのフィナーレとしては申し分なかったよ。

――リースとジョージはいかがですか?

G:僕も賛成だ。日本のファンは最高だよ。僕らは渋谷近辺に宿泊していて、街を歩き回って買い物をしたりして、楽しかったな。初めて見るようなものばかりで、本当にエキサイティングだった。僕もまた日本に行くのが待ち遠しいよ。ブレイクが言った通りで、ツアー日程を調整して、またみんなに会えたら最高だね。

――今後の予定を教えて下さい。ツアーとレコーディング明け暮れる感じなのでしょうか?

G:っていうか、アルバムのレコーディングはだいたい終了しているんだ。それは僕らにとってエキサイティングなことなんだけどね。2枚目のアルバムを完成させられたのは、大きな一歩だった。そしてこの先はUKツアーが控えていて、ヨーロッパでも2公演くらいあって、全米ツアーも楽しみだし、アジアにも行く予定だよ。インドネシアと韓国でライヴが決まっている。だから今後2カ月間ほどの僕らは大忙しになるだろうけど、その間にも少しずつ新曲の断片を発表していくつもりだから、心配しないで。もうすぐだからね。しかも一旦リリースが始まると、もう止まらない。注意深くチェックしていて欲しいな。いい感じになると思うよ。

――あなたたちも言ったように、パンデミックは多くの人にとって自分の生き方や価値観について考える時間になったわけですが、パンデミック後の世界に期待していることはありますか?

B:僕らの場合、言葉で説明するよりも音楽に語らせたほうが分かりやすいと思うんだけど、僕が思うに、パンデミックが始まった時、自分たちがいかに多くのことに慣れっこになっていたか、思い知らされたよね。この世界は本当にクールで、人間は本当に素晴らしい存在であり得るわけで、誰かと出会ったら、新しい人と知り合ったら、とにかく親切にして、自分に対して抱いて欲しいと思う敬意をもって、接するべきなんじゃないかな。どんどんラヴを広めて、ハッピーになるってことだ。生きているということは本当に幸運なことなんだから、その喜びを広めなくちゃ。

New Hope Club – Girl Who Does Both

 

インタビュー:新谷洋子

NEW HOPE CLUB

イギリス出身の3人組。全員がソングライターでヴォーカルを担当し、複数の楽器を演奏する。アンセミックでアコースティック・ギターが主導するポップ・ミュージックを作ることを使命とし、明るく爽やかなポップにエレクトロニックやR&Bの要素を持ち込んだ曲は、世界各国で人気急上昇中。

主に影響を受けたアーティストは、ザ・ビートルズ、オアシス、キャットフィッシュ・アンド・ザ・ボトルメンなど。3人とも音楽的な家庭に育った。リースはベース、ギター、ドラムを演奏し、ジョージはギター他8種類の楽器をマスターしていて、ブレイクはギター、ピアノ、ウクレレを弾く。

2015年夏に出会い、ジョージの家のリビングルームでオアシスの曲などをジャムっていたが、次第に3人で曲を書くようになった。2016年ザ・ヴァンプスのツアーに参加し、ザ・ヴァンプスのステージのゲストとして10,000人以上の観客の前で初ライヴを行った。

2017年5月デビューEP「Welcome To The Club」リリース。、2018年10月セカンドEP「Welcome To The Club Pt. 2」(UK、ドイツ他10カ国のiTunesで1位を獲得)、その前後にもシングルをコンスタントに配信リリース。2017年10月、ザ・ヴァンプス来日公演のスペシャル・ゲストとして初来日。2019年11月初の単独来日公演(ソールドアウト)に合わせて日本限定CD「ウェルカム・トゥ・ザ・クラブ – EP」がリリース。2020年2月デビュー・アルバム『ニュー・ホープ・クラブ』リリース。

NEW HOPE CLUB 配信情報

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シングル『Getting Better』配信中
「Getting Better」、「Girl Who Does Both」収録

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