「第64回グラミー賞授賞式」で、見事3冠を達成した新星歌姫で女優のオリヴィア・ロドリゴ(19)が、先日アメリカ最高裁が下した、人工妊娠中絶禁止の決定について、コンサート中に本音を漏らした。
6月25日(土)の午後、オリヴィアはイギリスで開催された「グラストンベリー・フェスティバル 2022」に出演。その際、「ロー対ウェイド事件」の判決をくつがえした、最高裁の判事に対し、怒りをあらわにした。
「ロー対ウェイド事件」とは、1973年、アメリカでは違法とされていた女性の人工妊娠中絶を米連邦最高裁判所が認めた歴史的な裁判のこと。以降、アメリカでは中絶の権利が憲法で保障されていたが、6月24日、米最高裁はこの判決をくつがえし、人工妊娠中絶を禁止する決定を下した。
中絶を違憲とする最高裁の判断に強い憤りを隠せないオリヴィアは、スペシャル・ゲストとして登場したリリー・アレンと一緒に「Fuck You」を歌う前、観客に向かって次のように語りかけたという。
「私は精神的に打ちのめされ、恐怖を感じています。これのために非常に多くの女性や女の子が死んでしまう。私はこの次の曲を、一日の終わりに自由なんてどうでもよいということを示してくれた最高裁の5人に捧げたいと思います。この曲を判事に歌います。サミュエル・アリート、クラレンス・トーマス、ニール・ゴーサッチ、エイミー・コニー・バレット、ブレット・カバノー。私たちはアンタらが大っ嫌いよ!」
.@oliviarodrigo 4 the win
— Molly Jong-Fast (@MollyJongFast) June 25, 2022
オリヴィアが話している間、観客はというと彼女の意見に賛同するかのような大きな声をあげたほか、ステージ上にいたリリーは中指を立てるなど、会場が一体となって、オリヴィアを支持しフォローしたのであった。