アメリカ最高裁が下した、人工妊娠中絶禁止の決定について、ミシェル・オバマ元米大統領夫人が見解を述べている。
6月24日(金)、アメリカ最高裁は、1973年に人工妊娠中絶を認めた「ロー対ウェイド事件」の判決をくつがえした。
この発表後、ミシェル・オバマ元大統領夫人がインスタグラムを更新。今回の決定について「おそろしい」と表現した。
「自分の体について十分な情報を得た上で決断するという、基本的な権利を失ったこの国の人々のことを思うと、私は胸が張り裂ける思いです」と切り出したオバマ元大統領夫人は、「『ロー対ウェイド事件』での判決前、女性たちは違法な中絶で命を落としていました。この痛ましい時代に得た教訓と、私たちは再び向き合わなければならないのかと思うと、胸が痛みます。政府が女性の生殖機能のコントロールを認めず、望まない妊娠を推し進め、赤ちゃんが生まれたら、見捨てるような時代。歴史を理解しなければ、私たちは過ちを繰り返すことになってしまいます」と、今回の決定に反対の姿勢を示した。
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そのうえでオバマ元大統領夫人は、フォロワーたちに対して、声を上げ、変化につなげるよう呼びかけている。
「このおそろしい決定は、破滅的な結末をむかえることになるでしょう。特にその重荷を背負うことになる若者への、警鐘を鳴らさなければいけません」と呼びかけたオバマ元大統領夫人は、「これがあなた自身が、あなたがた世代のために選んだ未来ではないことはわかっています。でもいま諦めてしまえば、あなたがたは、自分たちの信じる価値観とはまったく異なる国を受け継いでいくことになるのです。今日は心が折れているかもしれません。でも明日には、私たちは立ち上がり、私たちが望むアメリカを作り上げるべく取り組まなければなりません。やれることはたくさんあります。一緒ならできます」と訴えている。