トム・ハンクスが、自身の代表作におけるあの名シーンを振り返っている。
トム・ハンクスといえば、これまで多くの大ヒット映画を世に送り出してきたハリウッドの大物俳優。そんなトムの代表作といえば、1995年に公開された映画『フォレスト・ガンプ 一期一会』だろう。彼はこの作品で、アカデミー賞主演男優賞を受賞している。
『フォレスト・ガンプ 一期一会』は、「トロいヤツ」「まぬけ」を意味する「ガンプ」というあだ名をつけられたトム演じる青年フォレストが、脚の速さと優しさをきっかけにさまざまな人々と出会う、波乱万丈な半生を描いた物語だ。この映画には、好きな人をベンチで待ち続けるシーンがあり、作品の象徴として、ポスターやDVDのジャケットなどに使用されている。
このたび最新出演作『エルヴィス』のPRをかねて「CinemaBlend」のインタビューに応じたトムは、『フォレスト・ガンプ』のこのシーンについて振り返ると、「最初はしっくりきていなかった」ことを明らかにした。
「この際だから言っておくよ、『フォレスト・ガンプ』に登場するあのベンチのシーン。あれはジョージア州のサバンナにある公園で撮ったんだけど、ぼくは作品の一部の素材を撮っているだけだと思っていたんだ」と告白したトムは、「だから監督のボブ(ロバート・ゼメキス)に、『ぼくがただベンチに座っているだけのシーンなんて、だれが気にかけるの?これなに?だれが意味を理解できるの?』って聞いたんだよ」と、当時はシーンの重要性を理解できていなかったと語った。
そしてトムは、「結局撮影することになって、たしかあのときは、(台本)13ページ分ぐらいのセリフを1日半で撮らなければいけなかったんだ。(セリフは)カンペに書かれていたんだけど、しばらくしたら役にのめりこんじゃって、カンペもいらなくなった。撮り終わってボブが言ったんだ。『トム、あれは地雷原なんだ。あのシーンから見た人が何を読み取るかはわからない』ってね。で、最終的に(象徴的な)あのシーンができあがった」と、撮影の裏側を明かした。