今年の独立記念日は、TikTokにて拡散されたなんとも信じがたい陰謀論により、禁酒する人が増えていたようだ。
最近になって、TikTok上である陰謀論が広がっていた。それは、「7月1日(金)からの週末、粒子加速器(荷電粒子を加速させる装置。素粒子などの基礎研究に利用される)が回転した際、酒を飲んでいる人は『別の次元』にとり残されてしまう」というものだ。
このフシギな陰謀論は、TikTokにて「ニューエイジ運動」と呼ばれる宗教的思考を持つ人々によって広められた。そしてニュースサイト「Daily Beast」の記者ウィル・ソマーがそのことを自身のポッドキャスト番組「Fever Dream」内で話題にしたのだ。
番組内でウィル・ソマーとゲストのアンドリュー・キレルが議論したところによると、ニューエイジ思考の人々はスイスにある大型ハドロン衝突型加速器が、7月5日(火)に稼働することを前にして、飲酒やその他「低振動」の活動を行うことにより、別の次元に閉じこめられてしまうと考えていたのだという。
なお、スイス・ジュネーブにある大型ハドロン衝突型加速器は今年4月、メンテナンスを経て3年ぶりに再稼働した。
ソマーは番組の中で「7月4日(月)にアルコールを摂取した人は、他の人々が新次元に到達する中で、自分だけもとの次元に取り残されると考えるニューエイジ運動が広がっている」と語っていた。
さらにソマーは、TikTokでは新次元へのジャンプに備えるべく波動を高く保つようにアドバイスする動画が投稿されているとし、「それまではこんな話まったく気にかけていなかったのに、7月4日になったとたんに、『次の日には別の次元にジャンプしている』なんて言う動画が増えたんだ」と付け加えた。
なお動画を投稿したTikTokユーザーによると、もし自分が新次元に行けなかった場合、確認する方法として「マンデラ効果」というものがあるそうだ。この「マンデラ効果」による影響のもとでは、「Febreze」という単語のスペルが「Febreeze」になってしまうなど、世界に違和感があらわれるとされている。