任天堂が、CG制作会社の買収を発表した。
このたび任天堂が発表したのは、CG制作会社「ダイナモ・ピクチャーズ」の買収。さらに社名も「ニンテンドー・ピクチャーズ」に変更されるという。この子会社では、「任天堂のIP(知的財産)を活用した映像コンテンツの制作」と「CGアニメーションを含む映像コンテンツの企画・制作」などを行なっていく。「ダイナモ・ピクチャーズ」はこれまでにも、「デス・スタンディング」や「ペルソナ5」などのモーションキャプチャー撮影を担当しており、この技術をもって今後の任天堂の映像コンテンツ強化につなげていく狙いがあるようだ。
株主向け通知によると、買収は今年10月3日に完了する見込みだという。
ゲーム会社として知られる任天堂だが、現在は映像作品に力を入れ始めている。2023年4月には同社の人気キャラクター「スーパーマリオ」のアニメ映画が制作されることも大きな注目を集めた。「スーパーマリオ」は1993年にも、『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』として実写映画化されており、今回は30年ぶりの劇場版作品となる。
任天堂以外にも、近年ではビデオゲームの映画化、テレビ番組化に対する関心が高まっている。今年8月からはセガのゲームに登場したキャラクター「ソニック」の劇場版第2作『ソニック・ザ・ムービー/ソニック VS ナックルズ』が全国ロードショーされるだけでなく、米HBOチャンネルでは、Naughty Dog社の人気アクションアドベンチャーゲーム「The Last of Us」をベースにしたテレビ番組の制作も進んでいるようだ。
またソニーも今年6月、人気ゲーム「アンチャーテッド」を映画化した作品を公開するとともに、先日行われた投資家向け説明会では、今後テレビゲーム以外のプレイステーションのIPを拡大していきたいと発表していた。