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タイ洞窟の救出劇を映画化『13人の命』、ジョエル・エドガートンとトム・ベイトマンに独占インタビュー! シリアスな作品なのにトムがおもしろすぎてジョエルがタジタジ・・? 忘れられない思い出とは

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トム・ベイトマンとジョエル・エドガートン

実際の救出劇を描く『13人の命』が、Prime Videoにて2022年8月5日(金)より、240を超える国と地域でプライム会員向けに独占配信される。本作は、2018年にタイ北部で起きたサッカーチームの少年とコーチ計13名の遭難と奇跡の救出劇を映画化。本作配信に先駆け、tvgrooveは、実在するダイバー、クリス・ジュエル役を務めたトム・ベイトマンと、リチャード・ハリス医師役を務めたジョエル・エドガートンに独占インタビューを決行した。ジョエルが「この男と出会えてよかった」と言わせるほどのトムのすばらしさや、洞窟での撮影の裏話について伺ってきた。

ーーこの度は映画のリリースおめでとうございます。本作は英語だけでなくタイ語が多く使われており、私自身、映画を通して、タイの文化に触れられたような気がしました。実際に現地でタイの俳優さんたちとお仕事をされてみていかがでしたか。新しい経験となったことはありましたか?

ジョエル:僕は、タイの俳優たちとすばらしい時間を過ごすことができた。アメリカで仕事をしているオーストラリア人として、イギリスの俳優やアメリカの俳優と一緒に仕事をするのはとてもめずらしいことだし、いつも楽しい。ヴィゴ(・モーテンセン)、そしてコリン(・ファレル)は、映画界で歴史がある俳優だ。異文化のハイレベルな俳優と一緒に仕事をするのは、とてもエキサイティングなことだと思った。僕たちはタイ映画にはあまり馴染みがない。でも、彼らの領域で、価値ある才能を発見したんだ。そして、ロンのこの映画で初めて会った俳優たちと一緒に仕事をすることができたことも、すばらしかったよ。将来、彼らとまた何か一緒に仕事ができるような状況になればいいなと思う。とても有意義な時間だった。

『13人の命』© 2022 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All Rights Reserved.

『13人の命』© 2022 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All Rights Reserved.

トム:僕たちにとって、タイのストーリーに参加することはとてもうつくしいことだった。なぜなら、彼らが物語を語るということが、僕たちに大きなインパクトを与えるからね。僕たちは、彼らの物語に参加できたし、歓迎も受けた。毎週、みんなでお酒を飲んだり、食べ物を食べたりしていたのを覚えてる? 彼らは座って歌っていた。それは本当にすばらしいことで、こんな風に撮影したことは過去にないね。毎週、何時間もギターを抱えて、信じられないような歌を歌うんだ。料理もすばらしかった。撮影現場では、みんなと一緒に物語を作り、撮影外では、大きなグループの中で家族の一員になれた。それは本当に特別なことだったよ。

ジョエル:あと、ロン(・ハワード監督)がこの映画を特別にしたことがある。それはアメリカの映画だから、タイ人に英語を話させようということはなく、この映画は、タイ語がうまく使われていることだ。そして、彼は多くのタイ人俳優にその責任を負わせるという、とても良い仕事をしたと思う。そして、タイのプロデューサーも、言葉、アクセント、文化、宗教について、タイの文化に敬意を払った映画になるように、ロンを教育する手助けをしたんだよ。

ーー狭い洞窟の中を通るシーンは手に汗を握りました。実際にダイバーさんに指導を受けながら撮影に挑んだそうですが、洞窟の中でのシーンで最も困難だったことはありますか。

ジョエル:僕は、自分の思考をコントロールすることを心がけた。僕は水になれていて、水中で快適に過ごすことができ、ほとんどの場合、チャレンジや困難なことにも対応できる。それでも、ある瞬間はとても危険な状態になるような気がして、不安な気持ちがあったけど、それを抑えようとしたんだ。

トム:水中での撮影は本当に大変だった。これほど大規模なもので、これほど重い機材を使った映画もあまりないからね。水中にいるのは俳優やスタントマンだけではないから、本当に大変なんだ。セットの洞窟の中にはカメラマン、ジェット機を作る人など、たくさんの人がいて、かなり緊張したよ。そして、僕たちやクルーは全員、その荒れた道に通らなければならなかったんだ。でも、無事に撮影を終えることができたのは、本当にすごいことだと思う。

ーー洞窟の中で、トムさん演じるクリスと、ジョエルさん演じるハリス医師2人だけになるシーンがありました。この撮影での裏側エピソードはありますか?

ジョエル:僕はこの男が大好きなんだ。撮影は非常に長く、困難なものだった。かなりドラマチックな題材を扱っているからね。でも撮影がないときも、いい時間を過ごせた。僕はこの男に出会えてとても幸せだ。彼はすばらしい俳優だからね。僕たちは一緒に撮影を行って、撮影現場で満足できる時間を過ごすことができた。彼は一見そう見えないけど、実はとても面白い人なんだ。真剣に取り組もうとするんだけど、彼は僕をとても笑かしてくるんだよ。

トム:いい話があるんだ。僕たちがバーガーを手に入れたときのことを覚えてる? コリンの撮影最終日で、とてもすてきな日だったんだ。僕とジョエルが2人になったシーンを撮影した時だよ。コリンがキャストとクルーに感謝の気持ちを込めて、バーガーのトラックを手配したんだ。でも僕たちは、タンクを取り外すのにかなり時間がかかるから、タンクから離れることができなかった。そして、すべてのクルーがハンバーガーを食べ、僕たちに持ってきてくれた。ジョエル、ヴィゴ、コリン、僕、ポール、全員がタンクを背負って平然とハンバーガーを食べていたんだ。コリンの最終日が僕の一番好きな瞬間だ。僕たちはシリアスな映画を作っているのに、なんだかバカげていた。洞窟の中で大きなハンバーガーを食べていたからね。

ーー日本に来られたことはありますか?

ジョエル:あるよ。君はある?

トム:ないんだ。でもいつも僕の「やりたいことリスト」に入ってる。

ジョエル:うん、行くべきだよ。僕は、映画『ブライト』のプロモーションで、ウィル・スミスと来日した。クリスマス前で、僕は2日間滞在を伸ばしたんだ。合計3日間日本にいたよ。とってもすばらしい場所だし、いい時間を過ごした。また絶対に行きたいね。

トム:僕は、満開の花を見上げたい。それが、なんて言うのかわからないけど、それをしたいんだ。

ーー日本のファンにメッセージをお願いします。

ジョエル:日本やオーストラリアでも公開されるし、世界中の皆さんに観てもらえると思うと、とても楽しみだ。この映画は、世界中の人々をひとつにする物語であり、僕たちが相手を思いやれる人間であること、そして、僕たちみんなが、仲間のことを大切に思っていることを思い出させてくれる作品なんだ。

トム:実は、昨夜初めてこの映画を観た。ロン(監督)は本当にすばらしい仕事をしたと思う。彼はとてもうつくしく、すべてのストーリーとそれに関わるすべての人々を関連付けた。彼はただ正義を貫いたんだ。もう一度観たいし、早くみんなにも見てもらいたいよ。

(インタビュー終わり)[取材・文 / 齋藤彩加]


『13人の命』

2022年8月5日(金)Prime Videoにて独占配信開始

『THIRTEEN LIVES(原題)』海外版ポスター

『THIRTEEN LIVES(原題)』海外版ポスター

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