ビヨンセが、最新アルバムに収録された楽曲の歌詞のバッシングを受け、一部変更することにした。
世界的歌手ビヨンセの代理人チームはこのたび、7月29日(金)にリリースされた彼女の最新アルバム「ルネッサンス」に収録されている楽曲「Heated」の歌詞を差し替えることを発表した。
この曲をめぐっては、歌詞にある単語が使用されており、この単語がネットを中心に「軽蔑的な意味を持つ」として大きな批判を浴びていたのだ。
【音源】HEATED
楽曲「Heated」の歌詞には、「Spazzin’ on that ass, spazz on that ass」というフレーズが含まれている。
そしてこのフレーズに出てくる「Spaz」という単語が、「頭がおかしい、動作が鈍い、能力がない」などネガティブな意味で使われるスラングだが、痙直型(けいちょくがた)両まひを指す単語から発生した言葉で、障がい者に対する差別であると、今回多くの批判を受けることとなった。
さらに、Gardian紙に掲載されたライターのハンナ・ディヴィニーによるエッセイでも、「ビヨンセの音楽的、視覚的にストーリーを伝えようとする取り組みは他に類をみないもので、黒人女性としての物語、たたかい、ニュアンスが豊富な彼女の生きた経験には世界が注目している。しかし、それは彼女が差別的な言葉を使ってもよいという意味ではない」とつづられている。
この指摘を受け、ビヨンセ側はこのたび声明を発表。その中で、「この楽曲におけるこの言葉は有害な意味で意図的に使用されたわけではないものの、今回、別の単語と差し替えることにしました」とつづり、「成功への道のりは、いまだ工事中のようです」と続けた。
なお、この「Spaz」という単語をめぐっては、歌手のリゾも、今年6月に発表した楽曲「Grrrls」の中で使用したことから大炎上し、最終的に差し替えを余儀なくされた。