ハリー・スタイルズが、「クィアベイティング」疑惑に反応している。
「クィアベイティング」とは、自身の性的指向をはっきりとしめさず、あえてあいまいにして世間からの注目を集めようとするマーケティング手法だ。
ここ数年、パールのアクセサリーやスカートなど中性的なアイテムを身に着けてきたハリー・スタイルズのファッションは多くの注目を集めてきた。一方でこれまで、彼が自身の性的指向をはっきりと公表することはなかった。2020年には白のボリューミーなレースのドレスに身を包み、「Vogue」誌の表紙をかざったことも、物議をかもす要因となった。
そんなハリーは、ローリング・ストーン誌の取材に対し、「人から言われることがあるんだ。『世間の目を気にして女性と一緒にいるんだろ』って」と、性的少数者ではないかと指摘されたことがあることを認めた上で、「ぼくは、だれかと一緒にいるのに世間の目を気にしたことはない。だれかと一緒にいるところを写真に撮られたからといって、公に交際していることを認めたわけではないんだ」と続けた。
そして、「これまで、仕事以外の私生活について語ってきたことはなかった。そしてそれは、ぼくにはとっていい方向に作用したんだ」と、プライベートについて深く語らない理由を明かしたハリーは、「ものごとの見方はさまざまだ。でもぼくは、それをわざわざ訂正したり、流れを変えたりすることに時間を費やさないようにしているんだよ」と、あえて反応していないと述べた。
そんなハリーは、最新主演作『僕の巡査』でゲイの警察官役を演じている。
作品について「『法に反することになるから、ゲイにはなれない』なんて、いまの時代、理解できないことだよね」と、作品の舞台である1950年代について語ったハリーは、「ぼくを含め、だれにだって自分の性的指向を理解し、より快適にするための過程があると思うんだ。この作品は、『ゲイになっていった人たちの話』なんかじゃない。愛と浪費した時間についての話だよ」と付け加えている。