ヒマラヤ大聖者 相川圭子が、日本のロック・フェスティバル「フジロック(FUJI ROCK FESTIVAL)」の地に初めて舞い降りた。
今回の記事では、インド政府公認のヒマラヤ大聖者である相川圭子について、「フジロック」での加藤登紀子との対談、そして「フジロック」での公開ラジオでの様子をお伝えする。
ヨグマタ相川圭子とは
ヨグマタ相川圭子は、女性として史上初めて「究極のサマディ(仏教の解脱・涅槃)」に達した、インド政府公認のシッダーマスター(ヒマラヤ大聖者)だ。
シッダーマスターとは、インド出家修行者1億人の頂点で、ヨガと瞑想の究極を極めたヒマラヤ大聖者のこと。 数世紀にひとりしか現れないといわれる稀有な存在である。
ヨグマタ相川圭子は、本場インドでは、最上級の尊敬を集める偉大な存在であり「ヨグマタ」とは「ヨガの母」「宇宙の母」という意味で、インドでは敬称の「ジ」を加えて「ヨグマタジ」と呼ばれ、人々から大きな尊敬を集めている。
【動画】ヨグマタ相川圭子密着ドキュメンタリー【究極の瞑想マスター】
ヨガ・瞑想の指導者と出会い、ヒマラヤで過酷な修行
1945年、山梨県に生まれた相川は、10代の頃からヨガや瞑想、健康法に興味を持ち実践。20代でヨガ(アーサナ、体操)の指導者としてカルチャーセンターなどで活躍。数千人の生徒を抱える程に。
1984年、39歳の時に、テレビの取材で来日したインドで最も高名なヨガ・瞑想の指導者パイロット・ババジに出会い、ヒマラヤでの修行に招待される。以降、単身ヒマラヤに渡りヨガと瞑想の原点であるヒマラヤでの修行が始まる。
1986年、ヒマラヤ奥地で伝説の大聖者ハリババジに邂逅し、標高 5000mを超えるヒマラヤの秘境で死を超える修行を重ね、深い瞑想に入っていき、ヨガ・瞑想の究極のステージ「サマディ」に到達した。
1991年から2007年にかけて世界平和推進のため、公衆の面前で悟りの証明と言われている「公開サマディ」をインドで計18 回行い、インド全土、世界中からヒマラヤ聖者ヨグマタの祝福(ブレッシング)を求め、毎回数十万人もの人が集まりインド中で尊敬を集める。
2007年には、インド最大の聖者の団体(ジュナ・アカラ)より、最高指導者の称号「マハ・マンダレシュワル」 (偉大なる宇宙のマスター)という最高の聖者の称号を授与された。
また2016年、国連本部で開催された「国際ヨガデー」ではインド政府より主賓として招かれ講演・瞑想指導を行った。2016年10月、2017年5月にも国連本部における国際会議にて基調講演・瞑想指導を行った。
2019年にはパイロットババジとともに、インドのニューデリーで平和賞授与の式典「ワールドピースキャンペーンアワード」を開催。ニューデリーのビグワン・バヤンでは多数の著名人、在印の日本企業関係者などをゲストに迎え、盛大なイベントとなった。
フジロックで加藤登紀子と初対談
大自然の中で音楽とアートを体感するフェス「フジロック」。まさに愛と平和と音楽が組み合わさったこのフェスにピッタリと言えるのが、相川圭子の存在だ。
「ラブ&ピース」を伝えるため、今回初めてフジロックを訪れた相川は、フジロックに2011年から欠かさず出演を果たしている加藤登紀子とスペシャルな対談をおこなった。
戦争と平和への想い
加藤は1943年生まれ、相川は1945年生まれという、第二次世界大戦中に生まれた2人。子供ながらに戦争を経験している2人は、今年のロシア・ウクライナ戦争をテーマに、戦争の悲劇について語った。
ウクライナのゼレンスキー大統領が「最後の一人となるまで戦う気があります」とコメントしたことで、これに対し加藤は「つまりロシアに負けたくないということなんだけど、戦争を知っている世代としては、『最後の一人まで戦う』というのは日本がとても好きだった言葉なんですよ」「ところが、戦争末期になってくると、戦争は戦争だけが目的になっちゃう。そうするとその国の人が1人も生き残ってなくてもいいという考えは一体どこからくるのか私にはわからない。もう果てしなくそれは変な話です」と苦言を呈した。今年5月、加藤登紀子はウクライナ支援のチャリティーCDをリリースしている。
また加藤は「日本中がフジロックのようになればいい」とコメント。世界中の人が集まって音楽をやったり、マジックショーをしたり、サーカスをしたり、それを見て楽しんで遊んでいる人々がいる。こうしたお互いを尊重し合う生き方のすばらしさについても語った。
2人が感じる「生きるすばらしさ」
第二次世界大戦終戦後、まだ幼い時に日本に帰ってきた加藤。なんとか生き延びても、「明日はどうなるかわからない、だけど今、確かに生きている」という状態であったが、それでも母親の「今、ここにいる時間を精一杯、すばらしくしましょう」という、前向きな明るさを実感したという。「今、純粋な生きているっていうことに、100%充足するっていうのかしら。明日のことは考えても仕方ないから」と今を生きる大切さを身をもって教えてくれた。
さらに相川は、「生きるっていうことのすばらしさは、どんなツラいことでも限界を越えることができる。昨日はできないけど今日はできた。越えた時にうれしいってなるんですよ」と愛の言葉を送った。
悩める現代人へのアドバイス
さらに、悩める現代社会について相川は「私のところへきて、仕事を辞めたいって言って辞める人もいれば、瞑想し、自分を許し、良いことを提案していたら会社の雰囲気が変わった人がいます。例えば病院でも、瞑想しだしたら、まわりの入院患者全員が変わったと。だから波動って伝わるんです。希望を持っていくことがとても大切なんですよね」と諭した。
自分が思うように生きるか、それとも思うように生きないか
さらに加藤は、理想の生き方として「世界で一番貧しい大統領」として知られる、南米ウルグアイのホセ・ムヒカ元大統領の話を出した。
ホセ・ムヒカ元大統領は、大統領になった時も大統領公邸には住まず、古びた平屋の家に住み続け、庶民と変わらない生活、気取らない生活を貫いたことで知られている。
加藤はホセ・ムヒカ元大統領が以前来日した際に、講演会に参加したという。「彼は『人生には選択は2つしかないんです。それは自分が思うように生きるか、それとも思うように生きないか。それだけだ』と言ったんです。思うように生きたい、そう願うなら、どこまでもやり続けるんだ、やるしかないと」という彼のメッセージを振り返った。
加藤は、現代人にもっと選択肢を持って、自分の生きたい人生を歩んでほしいと訴えかけ、またコロナでの影響により仕事を失ってしまった人々や、非正規雇用になってしまった人々へ、生きる場所は必ずあるとメッセージを送った。
これに対し相川は、生命エネルギーの大切さについても語った。「生きている体を保持する生命エネルギー、これを私たちはプラーナと言うんです。悩みを抱え込んでいると本当に閉塞して、緊張して、みなさん呼吸の力が弱くなっているんですよね。信じる力が弱くなっているし、周りばかりを気にしている。もっと自信を持って、自分を表現することで躍動して、よろこびを表現していってほしいです」と、メンタル面からも強さを身につけていってほしいと呼びかけた。
大自然が教えてくれること
今回、初めてフジロックに訪れ大自然を相川は「ヒマラヤのように、何もないけど私たち自身の中にいる。あれがほしいこれがほしいとか、人と比較したりなどありますが、もう自分は全て与えられている。そういう自分の内側に入って来た時に瞑想なんですよ。そういうところでも自分の才能を目覚めさせてくれるのです」と、自然から得られる人間本来のパワーを明かした。
フジロックに2011年から欠かさず出演を果たしている加藤。じつは加藤の長女は恋人とフジロックで出会い、次女でシンガーソングライターのyaeは農業の道にも進み自然を愛しているという。
加藤自身も千葉県鴨川市にある広大な農村地帯「鴨川自然王国」を所有し、農作業を行っている。東京の若者も田舎まで来て田植えを経験するのだが、あるカルチャーショックを経験するという。
「ちょっと前なんですけど、うちの鴨川自然王国に、周りがもう耕してない田んぼとか畑がどっさりあって、裏が里山なんですよ。だから本当に自然だらけなんです。そこに、若い人たちが集まって田植えをしたりしている。みんな東京からくるんだけど、そしたらある男の子が、『僕はビルの中で毎日いるじゃないですか。田舎に行くとそこら中、曲線がウヨウヨしている』と。木もそうだし、なんかいっぱいあるじゃないですか、物がワッて溢れるほど。それを見ると森とかに行くと耐えられないんだそう。気持ち悪くて吐いちゃうんだと。そのなんか動いてる、何かわからないけど動いている。曲線がいっぱいある。そういう自然界っていうものが耐えられないんだっていう人がいたんです。だからそういうことが耐えられないっていう人は、やっぱりもっと来て、ドンドンここで吐いていいからって言ったんです」
人工的な建造物やモノに溢れかえった都会で生活している人にとっては、田舎の大自然に触れるとある種のショックを受けると言うが、これが本来の人間らしさを取り戻すための、デトックスに繋がっているのかもしれない。
フジロックでラジオ「ヒマラヤン VOICE」公開収録を実施
音楽をはじめ多様なカルチャーに寄り添うラジオ局「interfm」で、2021年1月からラジオ番組「ヒマラヤンVOICE〜聞く瞑想タイム〜」を配信している相川。
同番組では、瞑想・ヨガの世界的指導者である相川圭子と、漫画家、コラムニストとして活躍する辛酸なめ子が、歳時記から感じる心の整え方についてトークする内容となっており、その公開収録がフジロックでおこなわれた。
【動画】FUJI ROCK FESTIVAL ’22にヨグマタ登場!interFM公開収録
筆者の感想
私自身、ヨガを2年ほど習っており、今回、フジロックで相川圭子先生という偉大な方に会えるのを心待ちにしていた。私のヨガの先生も、私の両親も相川圭子先生を知っており、有名な方であることは理解していた。
相川先生にお会いすることに緊張していたが、いざ、ご本人に会ってみると、とてもオーラがありながらも、そこに威圧感はまったくなく、会う人すべてを優しさで包み込んでくれるような愛を感じた。
直接お話しさせていただいたり、ラジオでのトーク、インタビューの様子など、3日間間近で相川先生を見ていたが、発する言葉すべてに愛が溢れており、物事を否定しない。すべてを受け入れてくれる姿を見てまさに「ヨグマタ(ヨガの母、宇宙の母の意味)」を実感し、また相川先生がいつも見せる笑顔と、声の優しさも仏様のようであった。
今回、相川先生と加藤登紀子さんの対談が実現したことはとても貴重であった。同じ時代に生まれ、第二次世界大戦を乗り越えた二人の「愛と平和」にはとても説得力があった。人と比べたり、満足しているのに、不足していると感じ、欲ばかり増え続ける現代社会。何が本当に大切なのか、幸せの本質は命そのものであるということ、自然と触れ合う大切さ…二人の対談で、多くのことを学ばせていただいた。
今悩みを抱えている方、現代社会に疲れている方はぜひ相川先生のお言葉を参考にし、実践していただきたい。(取材・文:山咲こむぎ)
相川圭子 メディア情報
現在、 世界各国を周り法話と瞑想指導を行い、本質的な生き方をガイド。欧米と日本でヒマラヤシッダー瞑想をはじめとするヒマラヤの教えの指導、また合宿など研修で最高の人間への変容指導。愛と平和 を伝える書籍の執筆、チャリティ活動などを精力的に行っている。作家としても活躍。著書累計100万部。 TBSラジオ「相川圭子 幸せへのメッセージ」、インターFM「ヒマラヤン VOICE」、BS-TBS「素晴らしき明日」に出演中。
相川圭子HP: https://www.science.ne.jp