俳優のシャイア・ラブーフは、自ら脚本を執筆した自伝的映画『ハニーボーイ』をより良く宣伝するために、父親から虐待を受けていたとウソをついたことを認めた。
シャイアが脚本を手がけた2019年の同映画は、彼が子役時代に人気を博し、そこから有名俳優としての時代につながっていく姿が描かれている。またシャイアが実の父親との関係に悩む姿も印象的に描かれ、父親が名声に貪欲でありながら禁酒に苦しみ、これからスターになるであろう息子に虐待を加える姿が描かれていた。
『ハニーボーイ』でシャイアは、父親の架空の姿を演じ、『クワイエット・プレイス』のノア・ジュープと『レディ・バード』のルーカス・ヘッジズがシャイアを演じた。さらにFKAツイッグス、マイカ・モンロー、ナターシャ・リオン、マーティン・スターが出演している。この作品は、サンダンス映画祭でのプレミア上映とその後のプライムビデオでの公開で、監督の演出、出演者の演技、シャイアの脚本のセラピー性などが評価され、好評を博した。しかし、本作のすべてが実話であったわけではなさそうだ。
シャイア・ラブーフは最近、ジョン・バーンスタルのポッドキャスト「Real Ones」に出演した際、最近の精神衛生上の苦悩とそれが作品にどう反映されているかについて口を開いた。『ハニーボーイ』について聞かれた彼は、この映画を書き、宣伝するために父親から虐待を受けていたというウソをつき、そのことについて反省していることを明かしている。
「ぼくはこの物語を書きましたが、まったくもってナンセンスだった。父は僕の人生をとても愛してくれていた。確かに屈折している。曲がっている、確かに。でも愛情がなかったことは一度もないし、そこにいなかったこともない。いつもそこにいたんだ。そして僕は、父がいかに男として最低であったかを世界中に報道して回った」と語り「父は僕を殴ったことはない。一度だけ、お尻を叩かれたことがある。『ハニーボーイ』では、父親が子供を虐待してることが描かれていて、僕は彼を傷つけたんだ。彼と電話で話した時、『送られてきた台本にはこんなことは書いてなかったぞ』と言われたのを覚えている」とコメントした。
シャイアといえば、『ドント・ウォーリー・ダーリン』から監督のオリヴィアに解雇されたという報道が出回り、またオリヴィアの主張に対して反撃したことが話題となっている。