女優で監督のオリヴィア・ワイルドの新作『ドント・ウォーリー・ダーリン』。実はオリヴィアは、映画協会から本作の予告編の特定のシーンをカットするよう強要されたという。
長年女優として活躍しているオリヴィア。彼女は2019年に『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』で長編映画監督デビューを果たし、絶賛を浴びた。そんな彼女の最新作『ドント・ウォリー・ダーリン』は、米時間5月2日には初の予告編が公開され、話題に。本作では、フローレンス・ピューが主婦のアリス・チェンバースを演じ、ハリー・スタイルズ演じる夫のジャックと謎の社会実験に乗り出すというストーリーだ。予告編は、1950年代の陽気なパーティーから始まり、途中から不吉なトーンに変化していく。また、アリスがダイニングテーブルの上でジャックからオーラルセックスを受けているシーンも短いが映っている。
AP通信とのインタビューで、オリヴィアは、この映画の予告編に対する彼女の最初のビジョンについて話した。彼女は、観客に見せたいと思った予告編のオリジナル・カットには、MPA (アメリカ映画協会)の要求により最終的に削除されたいくつかのシーンがあったことを明かしている。「予告編から削除しなければならないシーンはたくさんありました。MPAは最後の最後で私と予告編に厳しい態度で臨み、いくつかのショットをカットせざるを得ませんでした」と話し、「アメリカ映画におけるエロティシズムの欠如は、ある意味新しいと思います。女性の快楽に関しては、クィア映画でない限り、あまり目にすることがないものです。多くのクィア映画では、女性の登場人物がより快楽を得ることが許されているので、興味深いですね」とコメントした。
本作は、8月31日~9月10日まで開催される、第79回ヴェネツィア国際映画祭のアウト・オブ・コンペティション部門に正式出品され、現地時間9月5日にワールドプレミア上映が開催。11月11日(金)に日本公開されることが決定している。