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Vol. 17. 予告編の字幕は翻訳者泣かせ
2001年5月10日
みなさん、映画、見てますか? 劇場で映画を見ると、未公開作品の予告編をたくさん見ることができて、楽しいですよね。最近はCS局などでも、新作映画の予告編を流す番組が増えています。そうそう、「カミングス―ンTV(スカパー720ch)」という、映画の予告編専門のチャンネルもありました。
予告編って、なんだか見ているだけでワクワクしませんか? 私の場合、いちばん見に行きたくなるのは「なんだかさっぱり分からないけど、面白そう!」という予告編です。やはり、そういう予告編のほうが「予告編を見ただけでオチが分かっちゃう」(たまに、そういう予告編がありますよね~~(^^;;))という作品より、何倍も興味をかきたてられてしまうものだと思います。
予告編好きの私ですが、映画紹介番組での予告編の字幕翻訳には、いつも苦労させられています。ひとつひとつのセリフがこま切れになっているため、言葉自体の意味は分かっても、文脈やセリフとしての意味合いが全然分からず、頭を抱えることはしょっちゅう。特にCS局の番組の場合は、ネイティブ・スピーカーによる聞き起こしの英語台本を見ながら翻訳作業を進めることが多く、聞き取り不能な言葉があったりすると、お手上げ状態になることも。先日も、ブラピとジュリアの某新作映画で「トラベル」と「トラブル」を聞き間違えるミスがあり(どちらにも取れる内容だったんです…)、あとで分かってがっくりきてしまいました。(T_T)
もちろん、たとえ意味のよく分からないセリフでも、「このセリフは、なんのことやらさっぱりわかりませんでしたので、字幕は入れませんでした」というわけにはいきませんから、私たち翻訳者はいつもインターネットなどで作品の情報を必死に調べた上で、字幕を作っています。それでも分からないときには、「きっと、こういう状況で言ってるセリフなんじゃないかなあ?」と、めいっぱい想像力を駆使して翻訳するしかないのですが、数ヶ月後には映画本編の公開という「タネあかし」があるので、あんまり勝手な想像で字幕を作るわけにはいかないのが苦しいところです。
そして、どうも納得のいかない字幕しかできなかった映画ほど、いつまでも気になってしまいます。劇場公開されると、いそいそと見に行き、映画館の暗闇の中で、「あちゃー! このセリフはそういう意味だったのかあっ!!(>_<;)」などと、ひとり赤くなったり、冷や汗をかいたり、しーんと静まり返った館内で思わず「はっ」と息をのんでしまったりと、大忙し。かと思えば、「しめしめ。思った通りの内容だったわ」と、ひとりにやにやすることもあります。どっちにしても、回りの人から見たら、ただの変な人ですね。(^^;;)
番組で予告編を翻訳したときの自分の想像と、劇場で映画を見たときの「タネあかし」のギャップが激しかった作品として、特に忘れられないのが、これまたブラピ出演の某秘密けんかクラブ映画です。この作品は、セリフやストーリーに、ひとひねりもふたひねりもあるクセモノ映画(私は、「よくできたブラック・コメディ」として見ました)なので、私の「カン」は見事にハズレっぱなし。全編を通じて「目が点」状態でした。そういうときは、視聴者の脳裏に、私の字幕に関する記憶の片鱗が残っていないことを願うのみです。
こんなふうに、いつも苦労させられている予告編の仕事ですが、私にとっては、劇場映画の字幕を担当されている大先輩方の字幕と、駆け出しCS字幕翻訳者である自分のつたない字幕を比較できる、貴重な勉強の機会でもあります。やはり、大先輩方の字幕は、「恐れいりました~~(T_T)」というくらい、キリリと締まった、かっこいい字幕ばかりなのです。それに比べて、私の字幕ときたら、肝心なところが抜けてたり、余計なものがくっついてたり…。まだまだ未熟そのものなのでした。
これからも、キレのよい字幕を目指して、がんばります!(^o^)丿
予告編って、なんだか見ているだけでワクワクしませんか? 私の場合、いちばん見に行きたくなるのは「なんだかさっぱり分からないけど、面白そう!」という予告編です。やはり、そういう予告編のほうが「予告編を見ただけでオチが分かっちゃう」(たまに、そういう予告編がありますよね~~(^^;;))という作品より、何倍も興味をかきたてられてしまうものだと思います。
予告編好きの私ですが、映画紹介番組での予告編の字幕翻訳には、いつも苦労させられています。ひとつひとつのセリフがこま切れになっているため、言葉自体の意味は分かっても、文脈やセリフとしての意味合いが全然分からず、頭を抱えることはしょっちゅう。特にCS局の番組の場合は、ネイティブ・スピーカーによる聞き起こしの英語台本を見ながら翻訳作業を進めることが多く、聞き取り不能な言葉があったりすると、お手上げ状態になることも。先日も、ブラピとジュリアの某新作映画で「トラベル」と「トラブル」を聞き間違えるミスがあり(どちらにも取れる内容だったんです…)、あとで分かってがっくりきてしまいました。(T_T)
もちろん、たとえ意味のよく分からないセリフでも、「このセリフは、なんのことやらさっぱりわかりませんでしたので、字幕は入れませんでした」というわけにはいきませんから、私たち翻訳者はいつもインターネットなどで作品の情報を必死に調べた上で、字幕を作っています。それでも分からないときには、「きっと、こういう状況で言ってるセリフなんじゃないかなあ?」と、めいっぱい想像力を駆使して翻訳するしかないのですが、数ヶ月後には映画本編の公開という「タネあかし」があるので、あんまり勝手な想像で字幕を作るわけにはいかないのが苦しいところです。
そして、どうも納得のいかない字幕しかできなかった映画ほど、いつまでも気になってしまいます。劇場公開されると、いそいそと見に行き、映画館の暗闇の中で、「あちゃー! このセリフはそういう意味だったのかあっ!!(>_<;)」などと、ひとり赤くなったり、冷や汗をかいたり、しーんと静まり返った館内で思わず「はっ」と息をのんでしまったりと、大忙し。かと思えば、「しめしめ。思った通りの内容だったわ」と、ひとりにやにやすることもあります。どっちにしても、回りの人から見たら、ただの変な人ですね。(^^;;)
番組で予告編を翻訳したときの自分の想像と、劇場で映画を見たときの「タネあかし」のギャップが激しかった作品として、特に忘れられないのが、これまたブラピ出演の某秘密けんかクラブ映画です。この作品は、セリフやストーリーに、ひとひねりもふたひねりもあるクセモノ映画(私は、「よくできたブラック・コメディ」として見ました)なので、私の「カン」は見事にハズレっぱなし。全編を通じて「目が点」状態でした。そういうときは、視聴者の脳裏に、私の字幕に関する記憶の片鱗が残っていないことを願うのみです。
こんなふうに、いつも苦労させられている予告編の仕事ですが、私にとっては、劇場映画の字幕を担当されている大先輩方の字幕と、駆け出しCS字幕翻訳者である自分のつたない字幕を比較できる、貴重な勉強の機会でもあります。やはり、大先輩方の字幕は、「恐れいりました~~(T_T)」というくらい、キリリと締まった、かっこいい字幕ばかりなのです。それに比べて、私の字幕ときたら、肝心なところが抜けてたり、余計なものがくっついてたり…。まだまだ未熟そのものなのでした。
これからも、キレのよい字幕を目指して、がんばります!(^o^)丿
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