注目トピックス
Vol.39 バッド・ボーイズが大暴れ! 『全米警察24時~コップス』
2003年3月6日
先日、久しぶりにFOXチャンネルの『全米警察24時~コップス 』の字幕を担当しました。アメリカの各州のパトカーに同乗し、犯罪者を追う警官の姿を取材したドキュメンタリー番組です。冒頭に流れるテーマソングは「ばっぼ~いず、ばっぼ~いず(Bad boys, bad boys)」という歌詞で始まる、一度聞いたら耳について離れないレゲエ曲。私も一緒に「ばっぼ~いず、ばっぼ~いず」と歌いながら翻訳してました。
このシリーズは、アメリカでなんと14シーズン目を迎えた長寿番組で、先日500話目が放送されたそうです。映画やテレビ番組の中でも、よくこの番組名を耳にしますし、パロディ作品もたくさん作られています。少し前の映画ですが『メリーに首ったけ』にもこの番組が出てきました。そして、あの『X-ファイル』のシリーズでも、同じテーマ曲から始まる、その名も『X-コップス』というパロディのエピソードが作られたとか。(見てみたい!)また、映画『スター・ウォーズ』のファンによる、スター・ウォーズ版パロディの『Troops』という短編もあります。『スター・ウォーズ』好きの私は、この作品のマニアックな内容に大ウケしてしまいました。
(『Troops』は//www.theforce.net/theater/shortfilms/troops/で公開中です。)
この手のドキュメンタリーの字幕を作っていて苦労するのは、登場人物が同時にしゃべるセリフが多いこと。警官、加害者、被害者、やじ馬が入り乱れて、5人くらいで一斉に「動くな!」「手を上げろ!」「助けて!」「お前の銃はどこだ!」「うるせえ!」なんてセリフを怒鳴るので、いったい誰のセリフを字幕にしたらよいのやら、途方にくれます。重なるセリフがあんまりとうんざりしてしまって、「順番にしゃべりなさい!」と画面に向かって怒っている私です。
さて、どこの国でも警察が使う隠語や暗号がいろいろあるようですが、この番組でしょっちゅう出てくるのは無線で使う「テン・コード」。映画やテレビ番組で「10-4(テン・フォー)」というセリフを聞いたことがありませんか? あれは「了解」という意味です。警察無線ではこの「10」を最初につけた番号で通信することになっていて、数十種類のコード(暗号)が存在します。
このコードは、普通の英和辞書にも少しだけですが載っています。たとえば『ランダムハウス英和(小学館)』では「ten code」の項目に「10-9 反復せよ」、「10-15 騒乱」、「10-98 新任務要請」が載っていました。しかし、どうやらこの暗号、上記のような一般的なコードのほかは、各警察署によってかなり内容が違うようなので、やっかいです。最近はネット上でもコードを公開している警察署があり、私のような翻訳者は非常に助かっています。
たとえば…
//www.ci.jacksonville.nc.us/police/tencode.htmには、ノースカロライナ州ジャクソンビル警察のコード、//mmi-comm.tripod.com/mpdfreq.htmlには、アリゾナ州メサ警察のコードが公開されています。
上記のサイトによると「10-40」はジャクソンビル警察では「Fight in Progress(乱闘が進行中)」、メサ警察では「Stolen Vehicle(盗難車)」だそうです。州を越えて逃走犯人を追いかけるときなど、混乱しないんでしょうかねえ?
それにしても、警察に勤める人は、この暗号を全部覚えなければならないのでしょうか? 大変ですね。テン・コードは、文字数の関係で字幕では内容を表示しきれない場合も多いので、「テン」で始まる番号が聞こえてきたら、どういう内容の通信だったか、ご自分で調べてみるのもおもしろいかもしれません。
それではまた! (^o^)丿
このシリーズは、アメリカでなんと14シーズン目を迎えた長寿番組で、先日500話目が放送されたそうです。映画やテレビ番組の中でも、よくこの番組名を耳にしますし、パロディ作品もたくさん作られています。少し前の映画ですが『メリーに首ったけ』にもこの番組が出てきました。そして、あの『X-ファイル』のシリーズでも、同じテーマ曲から始まる、その名も『X-コップス』というパロディのエピソードが作られたとか。(見てみたい!)また、映画『スター・ウォーズ』のファンによる、スター・ウォーズ版パロディの『Troops』という短編もあります。『スター・ウォーズ』好きの私は、この作品のマニアックな内容に大ウケしてしまいました。
(『Troops』は//www.theforce.net/theater/shortfilms/troops/で公開中です。)
この手のドキュメンタリーの字幕を作っていて苦労するのは、登場人物が同時にしゃべるセリフが多いこと。警官、加害者、被害者、やじ馬が入り乱れて、5人くらいで一斉に「動くな!」「手を上げろ!」「助けて!」「お前の銃はどこだ!」「うるせえ!」なんてセリフを怒鳴るので、いったい誰のセリフを字幕にしたらよいのやら、途方にくれます。重なるセリフがあんまりとうんざりしてしまって、「順番にしゃべりなさい!」と画面に向かって怒っている私です。
さて、どこの国でも警察が使う隠語や暗号がいろいろあるようですが、この番組でしょっちゅう出てくるのは無線で使う「テン・コード」。映画やテレビ番組で「10-4(テン・フォー)」というセリフを聞いたことがありませんか? あれは「了解」という意味です。警察無線ではこの「10」を最初につけた番号で通信することになっていて、数十種類のコード(暗号)が存在します。
このコードは、普通の英和辞書にも少しだけですが載っています。たとえば『ランダムハウス英和(小学館)』では「ten code」の項目に「10-9 反復せよ」、「10-15 騒乱」、「10-98 新任務要請」が載っていました。しかし、どうやらこの暗号、上記のような一般的なコードのほかは、各警察署によってかなり内容が違うようなので、やっかいです。最近はネット上でもコードを公開している警察署があり、私のような翻訳者は非常に助かっています。
たとえば…
//www.ci.jacksonville.nc.us/police/tencode.htmには、ノースカロライナ州ジャクソンビル警察のコード、//mmi-comm.tripod.com/mpdfreq.htmlには、アリゾナ州メサ警察のコードが公開されています。
上記のサイトによると「10-40」はジャクソンビル警察では「Fight in Progress(乱闘が進行中)」、メサ警察では「Stolen Vehicle(盗難車)」だそうです。州を越えて逃走犯人を追いかけるときなど、混乱しないんでしょうかねえ?
それにしても、警察に勤める人は、この暗号を全部覚えなければならないのでしょうか? 大変ですね。テン・コードは、文字数の関係で字幕では内容を表示しきれない場合も多いので、「テン」で始まる番号が聞こえてきたら、どういう内容の通信だったか、ご自分で調べてみるのもおもしろいかもしれません。
それではまた! (^o^)丿
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