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Vol.20 『ER』キャロル役ジュリアナ・マルグリースの素顔

2006年4月13日
恋に仕事に奮闘する大病院のER看護士、キャロル・ハサウェイの生き方に共感した女性は多かったのではないでしょうか。ジョージ・クルーニー演じるダグ・ロス医師とのロマンスは、初期の『ER』に必要不可欠なものとなっていましたよね。今回は魅力的な女性キャロルを演じたジュリアナ・マルグリースをご紹介いたします!

ヨーロッパで過ごした少女時代
ニューヨーク州のスプリング・バレー出身のジュリアナ・マルグリースは、1966年06月08日生まれ。3人姉妹の末っ子としてアメリカン・バレエ団のダンサーと広告ライターであった両親の元に育ちました。ドラマでは、背の高い男性陣に囲まれており小さいイメージがありますが、身長は170センチもあります。

高校生になるまで、一家はフランスやイギリスに長期滞在しており、彼女も現地の学校に通い国際性を身に付けました。14歳からはニューハンプシャーの高校に通い、ニューヨークのセーラ・ローレンス大学で一般教養学専攻しましたが、大学時代の1年間をイタリアで過ごすなど、相変わらずの国際派でありました。

大学時代に演劇に触れ、実際に舞台に立つようになり、女優を志すようになります。オーディションを受ける傍ら、ウェイトレスとしてレストランをジョブ・ホッピングしていた彼女は、1991年スティーブン・セガール主演の映画『アウト・フォー・ジャスティス』のリカという端役を得ることが出来たのです。

キャロル役には深い思い入れがしかし、女優として最初の仕事を得てから、2年余り泣かず飛ばずの日々が続きます。その間、彼女は地方の舞台に立ったり、広告のモデルをして生活資金を稼いでいました。1993年になり、運がまわってきて『Law & Order』『ジェシカおばさんの事件簿』と、大ヒットTVドラマにゲスト出演。1994年には、日本でも人気が出た『ホミサイド/殺人捜査課』にもちょい役で出演したのです。

そして、同年『ER 緊急救命室』のパイロット版にゲスト出演が決ります。パイロット版で脳死する役だったものの、反響が大きく彼女が高く評価されたことから、レギュラーとしての出演をオファーされ、ブレイクしたのでした。

ちなみに『ER』のキャストとしてエミー賞を受賞したのは彼女だけです。1995年でエミー賞助演女優賞を受賞した彼女は、演技派女優として地位を確実なものとしたのでした。

彼女の当たり役となったキャロルは、看護士から医師になる設定が組まれ、実際に医学生としてのシーンも撮影されていました。しかし、これを放送することにジュリアナは強く反対。キャロルは看護士の仕事を誇りに思い高いプライドを持っているのに、医師への道を進むのは違うような気がする、とプロデューサーに強く提言したのです。キャロルに深い思い入れをしていた彼女の意見は受け入れられて、脚本は書き直されたのでした。

アンソニー・エドワーズは理想的な男性
2000年に『ER』降板を決意した彼女は、番組側から契約更新の金額として2700万ドル(約27億円)を提示されますが、ニューヨークの舞台に活動の場を移したいとの強い希望からオファーを断ります。

そして、感動的なキャロルの最後のシーンには、すでに降板していたジョージ・クルーニーも特別ゲストとして出演。また、彼女の姉で三姉妹の次女であるアレクサンドラ・マルグリーズもこのエピソードにスチュワーデス役としてゲスト出演しました。

ちなみに、彼女の一番上の姉も女優として活動をしています。

私生活では、1991年に演劇クラスで出会った俳優のロン・エルダードと交際をしており同棲までしていたものの、2003年に破局。彼は『ER』にも出演しており、キャロルの交際相手である救急隊レイ・シェパードを演じていましたよね。

『ER』降板後、女優としてのキャリアを重ねていった彼女ですが、最近ではTVドラマ『ザ・グリッド』が大きな話題を呼びました。幅の広い役を演じることのできる、一流女優としてのジュリアナの今後の活躍に、大きな期待が集まっています。

<次回は、ニヒルでクール医師なピーター・ベントンを演じたエリック・ラ・サルです。お楽しみに!>