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Vol.33 『ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア』は実在するマフィアがモデル?

2007年5月24日
1999年1月10日に米HBOチャンネルで放送がスタートした『ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア』は、有料チャンネルでの放送にもかかわらず大ヒットドラマとなりました。ドラマはシーズン6で終了することが決定しており、先日アメリカでラスト9話の放送が開始されたばかりです。

ドラマの舞台はニューヨークに隣接するニュージャージー州のとある街。表向きはゴミ処理専門のコンサルティング会社を経営し、裏ではマフィアとして組織的犯罪を繰り返すソプラノ・ファミリーのボス、アンソニー・"トニー"・ソプラノを中心に物語は展開していきます。

ドラマはあくまでフィクションだとされていますが、実は実在したニュージャージーの犯罪組織”デカヴァルカンテ・ファミリー"がモデルだとされています。そして、その組織の頂点に立つヴィンセント・"ヴィニー・オーシャン"・パレルモがリアル・トニーだといわれているのです。

ドラマと本物の共通点
デカヴァルカンテ・ファミリーのメンバー4人が『ザ・ソプラノズ~』について、「Hey, what’s this fucking thing, Sopranos.」「What the fuck are they, Is that supposed to be us?」(ソプラノって、一体何やねん。俺達だっていうんか)と、話している会話がFBIに録音されたことが話題になりましたが、会話はこう続いています。

「ドラマを見れば見るほど、あっ、コイツはアイツのことだなって思うな」「ポーク・ショップもあるしストリップ・バーだって出てくるだろ」

そうなのです。ドラマに出てくるマフィアと本物のマフィアの共通点は、暴力的であること、そして酷く汚い言葉遣いだけでなく、実在の人物と似たようなキャラクターや、キャプテンたちが精肉店に集まること、ボスがトップレス・バー、いわゆるストリップ・バーを所有していることまでに至っているのです。

デカヴァルカンテ・ファミリーの主要メンバーたちが毎朝集まるSacco’sという精肉店(ポーク・ショップ)は、ドラマでトニーたちが集うCentanni’sという精肉店から、たった200ヤード離れた場所にありますし、リアル・トニーと呼ばれるヴィニー・オーシャンが所有するWigglezというストリップ・クラブから、トニーが所有するトップレスバーBada Bingはヒントを得たといわれています。

他にも、ドラマのシーズン1エピソード4でボスであったジャッキー・エープリルが胃癌で他界する設定は、デカヴァルカンテ・ファミリーのアンダー・ボスであったジェイク・アマーリが1992年に胃癌で他界していることにヒントを得ているといわれていますし、トニーとヴィニーは二人共キャプテンというポジションから公式でない方法でボスにのしあがったこと、郊外のミニマンションに妻と子供2人と一緒に住んでいたこと、FBIに狙われていたこと、などが一致します。

マフィアの現実
マフィアはボスをトップに掲げ、その下にコンシリエーレとアンダーボスを、その下にキャプテンという位置づけをするのが一般的であり、キャプテンがそれぞれ10人ほどのクルーをまとめる役をしています。ドラマでも「どうしたらもっとお金もうけが出来るのか」ばかり話していますが、実際のマフィアも同じで常にお金儲けのことが頭にある状態なのだとか。

デカヴァルカンテ・ファミリーは、ギャンブルや麻薬売買だけでなく、医療費詐欺や銀行強盗、殺人などお金がからむこと全てに首をつっこんでいたとされており、その上、大手建築会社の組合までコントロールしていたとされています。ドラマでも、ありとあらゆる犯罪にファミリーが手を染めていきますが、全てが現実に行われているものであり、実際はドラマ以上に残酷なのだとか。

そして、彼らがお金以上に重要視しているのが「敬意」「尊敬」であり、このことに関してはまるでカルト教団のようであるといわれています。これはドラマでも一緒ですよね。

ジョン・ゴッティに貸しをつくたヴィニー
80年代、ニュージャージー・マフィアとニューヨーク・マフィアはとても仲が悪く、ニュージャージーは田舎ものだと見下されていました。ニュージャージーも言葉には出さなかったものの、ニューヨークをパワー、金、セレブが集まるところだと認識しており、憧れにも似たような嫉妬的な敵対心を抱いていたといわれています。

ヴィニーはもともとフィッシュ・マーケットを仕切りちょこちょこと黒いお金を稼いでいましたが、ある日、アメリカ・ニューヨークの5大ファミリーの一つガンビーノ一家のボス、ジョン・ゴッティが、デカヴァルカンテ・ファミリーにとある人物を殺害して欲しいと依頼した際に、進んで実行犯となりました。

あのジョン・ゴッティに貸しをつくったことになったヴィニーは、これをきっかけにキャプテンに昇進し、めきめきと頭角を現すようになったのです。

<次回も『ザ・ソプラノズ』とリアル・ソプラノズについて綴っていきます。お楽しみに!>