注目トピックス
Vol.65 薬物を乗り越えたハリウッド・スター
2010年1月26日
昨年、日本の芸能界は薬物関連のニュースで持ち切りでしたが、アメリカのエンターテイメント業界でも薬物依存は深刻な問題となっています。
ドラッグが原因で若くして命を失う役者や監督、プロデューサーらも少なくありません。しかし、依存症であることを認め、罪を償い、病を克服し、どん底から見事にカムバックする者もいるのです。
仕事も愛する人も麻薬で失ったロバート・ダウニー・Jr
その代表的な人物は「SATC」のサラ・ジェシカ・パーカーと7年間同棲していたことがある俳優、ロバート・ダウニー・Jr。サラとの破局も「アルコールを浴びるほど飲むだけでも最悪なのに、その上ドラッグ中毒であったから愛想をつかれたのだ。」と認めており、薬物依存状態のことを「四六時中、拳銃を口の中に突っ込んでいるようなもんだ。恐ろしくて恐ろしくて、たまらないんだけど、拳銃の鉄の味がたまらなく極上で、どうしてもやめられないんだ。」と表現し、当時は大きな話題を呼んだものです。
(写真クレジット:Sylvain Gaboury / PR Photos)
「アリー・myラブ」に出演しゴールデン・グローブを受賞したものの、薬物中毒症状が深刻化し降板。仕事だけでなく、妻にも去られ、さらに逮捕されてしまい、重い腰をあげ依存症更正施設に入院しました。しかし、それでも克服できず、最終的には死の一歩手前だと自覚し、自分自身で依存を克服。直後、念願だった映画「アイアンマン」に主演し、見事に俳優としてカムバックを果たし、今年のゴールデン・グローブ賞も「シャーロック・ホームズ」で主演男優賞を受賞。役者としてだけでなく人間としても大きく成長したと評判になっています。
コメディ界で活躍のチャーリー・シーンも克服組
ロバート同様、薬物依存と重度のアルコール依存症を克服し、TV界にカムバックした俳優がいます。父親、兄弟も名がある役者としてハリウッドで活躍しているチャーリー・シーンです。
彼がアルコールやドラッグにハマりだしたのは16歳。チャーリーいわく「16歳になったとき、両親が車をプレゼントしてくれたんだよ。ロサンゼルスが庭になったんだぜ。で、やりたい放題するようになった。」そうで、それで悪い遊びを覚えはじめたのだとか。
高校時代は野球選手としても有望視されていました。大学からもオファーがあったものの、遊びに夢中で授業の出席数が足りず、卒業できず、オファーは水の泡。さらに、大麻所持や偽造クレジットカードで逮捕されてしまいました。映画「プラトーン」でチャーリーがブレイクしたのは21歳の時でしたが、すでに筋金入りのジャンキーでした。さらにその若さですでに子持ち(交際していた彼女が未婚で出産)にもなっていたのです。
(写真クレジット:Albert L. Ortega / PR Photos)
オーバードーズで緊急入院も
ハリウッドを謳歌していたチャーリーにとって90年代はアップダウンの激しい時代でもありました。1990年には交際していた女優ケリー・プレストンに誤って発砲、1995年に結婚したものの約1年で離婚。
90年代前半は高級売春組織を牛耳っていたハリウッドマダムことハイディ・フライスと親しい仲にあり、顧客であったと報じられました。チャーリーは「セックスした女性は5000人を超える」と公言しており、自分自身のことをセックス依存なのだろうとも告白しています。
1997年には元彼女へのDV(暴行)で逮捕。保護観察付きで釈放され、裁判では「もう2度と裁判所には戻ってこない」と宣言しました。
1998年5月、チャーリーはコカインを大量摂取して緊急入院します。退院直後、依存症更正施設に入所させられたのですが、施設のパジャマを着たままリムジンを呼び、さっさと出ていってしまいました。
父マーティン・シーンが命を救う
麻薬で死にかけたのに、更生施設から脱走したチャーリーを、「ザ・ホワイトハウス」などに出演している父親マーティン・シーンが「保護観察への違反行為」だと通報。チャーリーは逮捕され更生施設に強制入所させられました。
チャーリーは「父には感謝している。あの時更生施設に入ってなかったらオレは間違いなく死んでいた。」と振り返っており、その後は、大きな麻薬、アルコール関連の事件起こしていません。
(写真クレジット:Anthony G. Moore / PR Photos)
2006年に元妻で女優のデニース・リチャーズと離婚する際、「DVされた」と主張され接近禁止令を受けたほか、昨年クリスマスに現妻へDVで逮捕。現妻とのDVは双方が泥酔状態となり口論の末に起こった(チャーリーは否認)とされていますが、彼が泥酔する姿はここ10年見かけられなかったため、その点でも世間を驚かせていました。
現在チャーリーは、2003年から放映されているTVコメディ「ハーパーボーイズ」で再ブレイク中。作品は、チャーリーを主役にすることを条件に制作され、離婚や昨年末の逮捕劇もこの仕事には大きな影響は出ていません(契約していた下着ブランドのコマーシャルはストップされてしまいましたが)。
依存症克服には想像を絶する強い意志が必要だとされていますが、ロバート・ダウニー・Jrもチャーリー・シーンも死にものぐるいで這い上がってきたのでしょう。
見事カムバックを果たした彼らの今後の活躍も期待したいですね。
ドラッグが原因で若くして命を失う役者や監督、プロデューサーらも少なくありません。しかし、依存症であることを認め、罪を償い、病を克服し、どん底から見事にカムバックする者もいるのです。
仕事も愛する人も麻薬で失ったロバート・ダウニー・Jr
その代表的な人物は「SATC」のサラ・ジェシカ・パーカーと7年間同棲していたことがある俳優、ロバート・ダウニー・Jr。サラとの破局も「アルコールを浴びるほど飲むだけでも最悪なのに、その上ドラッグ中毒であったから愛想をつかれたのだ。」と認めており、薬物依存状態のことを「四六時中、拳銃を口の中に突っ込んでいるようなもんだ。恐ろしくて恐ろしくて、たまらないんだけど、拳銃の鉄の味がたまらなく極上で、どうしてもやめられないんだ。」と表現し、当時は大きな話題を呼んだものです。
(写真クレジット:Sylvain Gaboury / PR Photos)
「アリー・myラブ」に出演しゴールデン・グローブを受賞したものの、薬物中毒症状が深刻化し降板。仕事だけでなく、妻にも去られ、さらに逮捕されてしまい、重い腰をあげ依存症更正施設に入院しました。しかし、それでも克服できず、最終的には死の一歩手前だと自覚し、自分自身で依存を克服。直後、念願だった映画「アイアンマン」に主演し、見事に俳優としてカムバックを果たし、今年のゴールデン・グローブ賞も「シャーロック・ホームズ」で主演男優賞を受賞。役者としてだけでなく人間としても大きく成長したと評判になっています。
コメディ界で活躍のチャーリー・シーンも克服組
ロバート同様、薬物依存と重度のアルコール依存症を克服し、TV界にカムバックした俳優がいます。父親、兄弟も名がある役者としてハリウッドで活躍しているチャーリー・シーンです。
彼がアルコールやドラッグにハマりだしたのは16歳。チャーリーいわく「16歳になったとき、両親が車をプレゼントしてくれたんだよ。ロサンゼルスが庭になったんだぜ。で、やりたい放題するようになった。」そうで、それで悪い遊びを覚えはじめたのだとか。
高校時代は野球選手としても有望視されていました。大学からもオファーがあったものの、遊びに夢中で授業の出席数が足りず、卒業できず、オファーは水の泡。さらに、大麻所持や偽造クレジットカードで逮捕されてしまいました。映画「プラトーン」でチャーリーがブレイクしたのは21歳の時でしたが、すでに筋金入りのジャンキーでした。さらにその若さですでに子持ち(交際していた彼女が未婚で出産)にもなっていたのです。
(写真クレジット:Albert L. Ortega / PR Photos)
オーバードーズで緊急入院も
ハリウッドを謳歌していたチャーリーにとって90年代はアップダウンの激しい時代でもありました。1990年には交際していた女優ケリー・プレストンに誤って発砲、1995年に結婚したものの約1年で離婚。
90年代前半は高級売春組織を牛耳っていたハリウッドマダムことハイディ・フライスと親しい仲にあり、顧客であったと報じられました。チャーリーは「セックスした女性は5000人を超える」と公言しており、自分自身のことをセックス依存なのだろうとも告白しています。
1997年には元彼女へのDV(暴行)で逮捕。保護観察付きで釈放され、裁判では「もう2度と裁判所には戻ってこない」と宣言しました。
1998年5月、チャーリーはコカインを大量摂取して緊急入院します。退院直後、依存症更正施設に入所させられたのですが、施設のパジャマを着たままリムジンを呼び、さっさと出ていってしまいました。
父マーティン・シーンが命を救う
麻薬で死にかけたのに、更生施設から脱走したチャーリーを、「ザ・ホワイトハウス」などに出演している父親マーティン・シーンが「保護観察への違反行為」だと通報。チャーリーは逮捕され更生施設に強制入所させられました。
チャーリーは「父には感謝している。あの時更生施設に入ってなかったらオレは間違いなく死んでいた。」と振り返っており、その後は、大きな麻薬、アルコール関連の事件起こしていません。
(写真クレジット:Anthony G. Moore / PR Photos)
2006年に元妻で女優のデニース・リチャーズと離婚する際、「DVされた」と主張され接近禁止令を受けたほか、昨年クリスマスに現妻へDVで逮捕。現妻とのDVは双方が泥酔状態となり口論の末に起こった(チャーリーは否認)とされていますが、彼が泥酔する姿はここ10年見かけられなかったため、その点でも世間を驚かせていました。
現在チャーリーは、2003年から放映されているTVコメディ「ハーパーボーイズ」で再ブレイク中。作品は、チャーリーを主役にすることを条件に制作され、離婚や昨年末の逮捕劇もこの仕事には大きな影響は出ていません(契約していた下着ブランドのコマーシャルはストップされてしまいましたが)。
依存症克服には想像を絶する強い意志が必要だとされていますが、ロバート・ダウニー・Jrもチャーリー・シーンも死にものぐるいで這い上がってきたのでしょう。
見事カムバックを果たした彼らの今後の活躍も期待したいですね。
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