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Vol.74 TVドラマ史上有数の女刑事、オリビア・ベンソン誕生!

2010年12月9日
前回分:Vol.73 転職も考えた苦しい下積み時代、そしてERに出演! マリスカ・ハージティ PART3

TVドラマが長続きするには、良い脚本家、監督、製作総指揮者に制作スタッフ、そして役を忠実に演じられる役者が不可欠です。しかし、それ以上に大切なのがチームワークだと言われています。

今期12シーズン目を迎える「Law & Order:性犯罪特捜班」も、完璧なチームワークのもとで制作されており、ギャラの幅があるにも関わらずキャストの仲が良いことでも知られています。

その「Law & Order:性犯罪特捜班」でオリビア・ベンソン役を演じる、アメリカで最もTV出演料を稼ぐ女優マリスカ・ハージティの物語を、今回もご紹介します!

最後の望みは「Law & Order」

受付嬢として出演した「ER 緊急救命室」初登場シーンで、制作スタッフをうならせる演技を披露したマリスカ。彼女の演技力を高く買ったプロデューサーは、予定よりも出演シーンを増やしました。しかし、もともとワンシーズンのみ登場するキャラクターだったため、1年もしないうちに「ER」を離れることになり、再び不安定な生活に戻ってしまいました。

途方に暮れたマリスカは、マネージメントを依頼しているタレント事務所へ行き「私が出られる作品は、もうLaw & Orderしかないわ」と言ったそうです。「Law & Order」は才能豊かな役者をゲスト出演させることで知られており、他のプロデューサーにアピールする絶好の作品だとも言われていました。

マリスカはずばり、このゲスト出演にかけたのですが、間もなくして事務所が持ってきたのは、新しいLaw & Orderのオーディションの話でした。マリスカは、脚本を読み「私にぴったりのキャラクター!」と目を輝かせたそうです。しかし、事務所は「かなり重いテーマになるから、強くは勧められない」と慎重だったそうです。

名刑事コンビ、誕生へ

ロサンゼルスで製作総指揮者のディック・ウルフのインタビューを数回受けたマリスカは、無事に最終オーディションまで進むことができました。ニューヨークで行われた最終オーディションは、パートナーとなる俳優と組み、スクリーンチェックをするという内容だったそうです。

最終候補は女性3人、男性3人。女性は、サマンサ・マシス(映画「アメリカン・サイコ」故リヴァー・フェニックスの最後の彼女)、レイコ・エリザベス・クボタ(映画「ハノイ・ヒルトン」日系女優)、そしてマリスカ。男性は、ジョン・スラッテリー (「マッドメン」)、ニック・チンランド(「サード・ウオッチ」)、そしてクリストファー・メローニでした。

マリスカはクリストファー・メローニと組むように指示され、2シーンをテスト撮影しました。プロデューサーいわく、カメラの前に2人が登場した瞬間「これで決まりだ」と思ったそうです。こうしてマリスカは「Law & Order」スピンオフ「Law & Order:性犯罪特捜班」へのレギュラー出演を手に入れたのでした。

迫力ある演技はマリスカの心の叫び

ドラマの撮影のためロサンゼルスからニューヨークへと移り住んだマリスカ。プロデューサーから与えられたマンションは狭く、汚く、パニックになったのだとか。クリストファーに「悪くないじゃん。いい待遇だと思うよ」と慰められたのですが、「クリス、あなた分かってないのよ。私はプリンセスのように育てられて・・・・・・」と半泣きしたそうです。

ほかにも、事務所が「ヘビーなテーマだよ」と警告した通り、撮影が始まるとドラマの内容が思った以上に重たいもので、マリスカは撮影所でも泣くことが多かったそうです。

クランクイン後は、1日16~17時間の撮影、22時間ぶっ通して撮影を行うこともあり、マリスカは極度のストレスを感じたそうです。おまけにシーズン1が始まる前のPRインタビューでは、マリスカの母ジェーン・マンスフィールドのことばかり聞かれ、ウンザリしたと振り返っています。

マリスカが心身共にギリギリまで追い詰められた状態の1999年9月、「Law & Order:性犯罪特捜班」は放送スタートしました。最初の8話は、メインキャスト全員がマリスカの部屋に集まり、テレビ放送を見たそうです。

放送が軌道に乗りマリスカも落ち着いてきた頃、マリスカが演じる役に救いを求める手紙やEメールが舞い込むようになりました。送ってくるのはレイプ被害や性的虐待、DV被害者たち。苦しい経験をマリスカに聞いてもらうだけでいいから、と書かれているそうですが、マリスカは酷く惨い現実に深く落ち込むようになります。

そして、その怒りや悲しみを、「Law & Order:性犯罪特捜班」で演じているオリビア・ベンソン役を通してカメラにぶつけるようになりました。マリスカの迫真溢れる演技は、心の奥底から来ているものなのです。

<次回は、「Law & Order:性犯罪特捜班」で大女優へと成長したマリスカをご紹介します。お楽しみに!>