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Vol.81 「アメリカン・アイドル」が生んだ大スター アダム・ランバート  PART 2 ~ゲイであることに悩んだ日々~

2011年7月19日
ローリング・ストーンズ誌表紙 アダム・ランバートローリング・ストーンズ誌表紙 アダム・ランバート
「アメリカン・アイドル」では、毎年、実力も人気もある、そのシーズンの顔となる大物スターが誕生します。シーズン8で、その大物スターになったのは、文句なしにアダム・ランバートでした。

その人気は絶大なるもので、「アメリカン・アイドル」出演中に人気音楽雑誌ローリング・ストーンズの表紙撮影と特別インタビューを受けたほど(発売はシーズン終了直後)!デビュー前の歌手が、ローリング・ストーンズの表紙を飾るなど、前代未聞のことでしたが、それほどアダムは音楽界で注目されていたのです。

前回に引き続き、今回も「アメアイ」が生んだスーパースター、アダム・ランバートのバイオグラフィーをご紹介します。


■悩み多き思春期時代
理解ある両親のもとで、のびのび育ったアダムですが、ミドル・スクールがスタートしたときに大きな変化がありました。小学校6年生になり、思春期をむかえた彼は、性に興味を持つようになり、自分は他のみんなと違うと感じるようになったのです。

舞台で歌って踊ることが好きだったこともあり、男子グループにあまり溶け込めなかったアダム。その頃は、赤毛でぽちゃっとしており、そばかすもたくさんあったため、外見にコンプレックスを持っていました。その上、女子ではなく男子に性的な興味を抱くようになり、自分は絶対におかしい!と深く悩むようになったのです。

アダムはインタビューで、「あの頃は友達がいなくて寂しかった。6年生になって、女の子じゃなくて男の子に魅力を感じる自分に気がついてね。頭では違うって否定してみたりもした。この悩みを誰にも打ち明けることができなかったし、誰かにバレたら大変だと思い、毎日すごく怖かった」と振り返っています。


■ゲイであるアダムを自然に受け入れた両親
アダムが同性に興味を持っていることに、両親は早い段階で気がついていたそうです。父親は「コンピューターで、ゲイのポルノサイトを見ていたのがわかってね。そうなのか…と思った」と語っており、母親も「その頃、同性愛者を支援している団体を訪ねて、『息子のことで相談したい』と聞いたのだけど、まだ年齢が若すぎるからって断られたことがあったわ」と回想しています。

両親は揃って自由主義者であったため、息子がゲイであるかもしれないということは心配しなかったそうです。家族会議などもすることなく、「アダムが家族に打ち明ける心の準備が整うまで待とう」と考えたのだとか。

セクシュアリティに悩んでいたアダムは、1996年、マウント・カーメル高校に入学し、さらに悩みが増えてしまいました。理科と数学がとても苦手で、勉強するのが苦痛になってしまったのです。その悩みから逃れるようにアダムは学校の演劇クラブに情熱を注ぐようになります。


■大学前にカミングアウト
高校の演劇クラブでは、役者として舞台に立つだけでなく、メイクやコスチューム、小道具制作と、何でも積極的にやったというアダム。彼が作った小道具のいくつかが、まだ高校に残っていますが、どれもグリッターをふんだんに使ったものだそうで、彼のグリッター好きは、14歳からの筋金入りなのです。

アダムは高校卒業後、カリフォルニア州立大学に進学することになりますが、大学が始まる前の夏休み、サンディエゴで公演されていたミュージカル「グリース」へ脇役として出演することが決まり、アダムは大興奮したそうです。

アダムは母親と一緒にミュージカル鑑賞をすることが多かったそうで、この頃、「若い男性が自分の性に悩み苦しむ」という劇をみたそうです。帰りの車中で、母親は何気なく「アダム、何か私に話したいことがあったら聞いてよね」と話しました。「?」というアダムに、母は「ガールフレンドのこととか話したくないの?」と聞き、「ノー」と答えるアダム。続けて、「ボーイフレンドのことについて話したいとかは?」と聞かれ、アダムは「話したくないってば!」と拒絶したそうですが、母が「オッケー」とあっさりと引くと、「ちょっと待って、ママ。話したいかも」と言い、ゲイであることをカミングアウトしたのでした。

アダムは「自分の気持ちを言葉にするまで、本当に長い時間がかかったけど、両親はありのままのボクを受け入れてくれて。自分は本当にラッキーだなって感じているよ。両親は『何があっても愛している』って、小さい頃から言ってくれていたけど、その言葉は本当だったんだ」と、両親に対する感謝の気持ちを語っています。


<次回は、アダムの最初の就職、ハリウッドへの移住、「アメリカン・アイドル」へ出場するまでを紹介します。お楽しみに!>