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海外ドラマはアメリカだけじゃない!ヨーロッパ&カナダのオススメドラマを徹底解剖! (その2) フランス、カナダ編
2013年5月31日
「ノー・リミット」 (c) EUROPACORP TELEVISION / TF1- MMXII
フランスとカナダはこれから要注目!
最近のイギリスはSFドラマと歴史・文芸ドラマが面白い!(その1)からの続き
さて、冒頭でご紹介したリュック・ベッソン製作の2本ですが、「トランスポーター ザ・シリーズ」はフランスとカナダの合作、そして「ノー・リミット」はフランス製。
フランスのドラマというのは日本であまり紹介されていないのでイメージしにくいですが、過去には「女警部ジュリー・レスコー」(’92~)や「刑事フランク・リーヴァ」(’03~’04)などが日本でも放送されています。
本国では20年以上に渡って人気を博す「女警部ジュリー・レスコー」は、シングルマザーの女刑事が主人公という親しみやすさ、フランス庶民が直面する移民や貧困などの問題を鋭くえぐったストーリーが魅力。
「女警部ジュリー・レスコー」仏公式サイトより
一方の「刑事フランク・リーヴァ」は主演を務める永遠の二枚目俳優アラン・ドロンの渋いイメージを生かし、さらにはドロンとかつて恋仲にあったミレーユ・ダルクを起用するなど、往年のフランス映画ファンを満足させるようなフレンチ・ノワール・タッチの刑事ドラマでした。
そう考えると、「ノー・リミット」などはその両者の魅力を兼ね備えていると言えるかもしれません。国家の秘密特殊部隊に属する主人公ヴァンサンは、私生活では別れた妻や思春期の娘との絆を取り戻そうと四苦八苦する平凡な父親。
その一方で麻薬組織などを相手に危険な任務をこなし、さらには不治の病とも闘っている。でも、そのことを家族には一言も明かすことができない。そんなジレンマを抱えた主人公の奮闘ぶりを、ハードなアクションやサスペンスを交えながら描くわけです。
言うなれば、ファミリードラマ×スパイアクション。舞台をマルセイユにすることで、なんとなく70年代のフランス産犯罪映画を彷彿とさせるような懐かしい雰囲気も漂います。
なお、毛色は全く違いますが、20世紀初頭パリの高級娼館を舞台に、殺人事件を軸としながら様々な女性たちの数奇な人生を描いていく官能サスペンス「メゾン・クローズ 娼婦の館」(’10~’13)も、ユニークな視点を持ったフェミニズムドラマとして一見の価値アリだと思いますね。
一方、カナダといえば数多くのハリウッド映画やアメリカン・ドラマのロケ地としても有名で、トロントやバンクーバーなどは“ハリウッド・ノース”とも呼ばれる北米映像産業のメッカ。ただ、ハリウッドに近いという地理的環境が逆にカナダ映画の発展を遅らせてしまったように、カナダのテレビドラマというのも最近まで注目されることが殆どありませんでした。
というのも、「13日の金曜日」(’87~’90)や「デッド・ゾーン」(’02~’07)など国外で放送される作品の大半がアメリカやイギリスとの合作で、しかもキャストの多くがハリウッド俳優(カナダ出身者含む)だったため、カナダ産ドラマとして認識されにくかったんですね。
ごく僅かな例外は、カナダを舞台にした「アボンリーへの道」(’90~’96)くらいでしょうか。しかし、近年は「リ・ジェネシス バイオ犯罪捜査班」(’04~’08)や「フラッシュポイント」(’08~’12)などの純カナダ産ドラマが、国外マーケットでも成功するようになりました。
その中で特にオススメなのが、警察学校を卒業したばかりの若手警察官たちを主人公にした犯罪ドラマ「ルーキー・ブルー ~新米警官奮闘記~」(’10~)。高い理想を胸に抱きながらも社会の厳しい現実に直面する彼らの苦悩や恋愛、友情などを瑞々しく描き、犯罪ドラマというよりも青春ドラマに近いような爽やかさを持ったドラマです。純カナダ産ドラマとしては初めて、アメリカ市場でも大成功を収めています。
「ルーキー・ブルー ~新米警官奮闘記~」
© 2010 7093438 Canada Inc
先述したリュック・ベッソン製作の「トランスポーター ザ・シリーズ」もトロントを拠点に製作されているらしいですが、今後もカナダ産ドラマには要注目でしょう。
=> 世界を席巻する北欧産犯罪ドラマの魅力! (その3に続く)
■ 公開情報
「ノー・リミット」
5月18日(土)スタート(全6話)[WOWOWプライム]
毎週土曜 夜11:00
毎週土曜 午後0:00
★お得なWOWOW加入はこちら
最近のイギリスはSFドラマと歴史・文芸ドラマが面白い!(その1)からの続き
さて、冒頭でご紹介したリュック・ベッソン製作の2本ですが、「トランスポーター ザ・シリーズ」はフランスとカナダの合作、そして「ノー・リミット」はフランス製。
フランスのドラマというのは日本であまり紹介されていないのでイメージしにくいですが、過去には「女警部ジュリー・レスコー」(’92~)や「刑事フランク・リーヴァ」(’03~’04)などが日本でも放送されています。
本国では20年以上に渡って人気を博す「女警部ジュリー・レスコー」は、シングルマザーの女刑事が主人公という親しみやすさ、フランス庶民が直面する移民や貧困などの問題を鋭くえぐったストーリーが魅力。
「女警部ジュリー・レスコー」仏公式サイトより
一方の「刑事フランク・リーヴァ」は主演を務める永遠の二枚目俳優アラン・ドロンの渋いイメージを生かし、さらにはドロンとかつて恋仲にあったミレーユ・ダルクを起用するなど、往年のフランス映画ファンを満足させるようなフレンチ・ノワール・タッチの刑事ドラマでした。
そう考えると、「ノー・リミット」などはその両者の魅力を兼ね備えていると言えるかもしれません。国家の秘密特殊部隊に属する主人公ヴァンサンは、私生活では別れた妻や思春期の娘との絆を取り戻そうと四苦八苦する平凡な父親。
その一方で麻薬組織などを相手に危険な任務をこなし、さらには不治の病とも闘っている。でも、そのことを家族には一言も明かすことができない。そんなジレンマを抱えた主人公の奮闘ぶりを、ハードなアクションやサスペンスを交えながら描くわけです。
言うなれば、ファミリードラマ×スパイアクション。舞台をマルセイユにすることで、なんとなく70年代のフランス産犯罪映画を彷彿とさせるような懐かしい雰囲気も漂います。
なお、毛色は全く違いますが、20世紀初頭パリの高級娼館を舞台に、殺人事件を軸としながら様々な女性たちの数奇な人生を描いていく官能サスペンス「メゾン・クローズ 娼婦の館」(’10~’13)も、ユニークな視点を持ったフェミニズムドラマとして一見の価値アリだと思いますね。
一方、カナダといえば数多くのハリウッド映画やアメリカン・ドラマのロケ地としても有名で、トロントやバンクーバーなどは“ハリウッド・ノース”とも呼ばれる北米映像産業のメッカ。ただ、ハリウッドに近いという地理的環境が逆にカナダ映画の発展を遅らせてしまったように、カナダのテレビドラマというのも最近まで注目されることが殆どありませんでした。
というのも、「13日の金曜日」(’87~’90)や「デッド・ゾーン」(’02~’07)など国外で放送される作品の大半がアメリカやイギリスとの合作で、しかもキャストの多くがハリウッド俳優(カナダ出身者含む)だったため、カナダ産ドラマとして認識されにくかったんですね。
ごく僅かな例外は、カナダを舞台にした「アボンリーへの道」(’90~’96)くらいでしょうか。しかし、近年は「リ・ジェネシス バイオ犯罪捜査班」(’04~’08)や「フラッシュポイント」(’08~’12)などの純カナダ産ドラマが、国外マーケットでも成功するようになりました。
その中で特にオススメなのが、警察学校を卒業したばかりの若手警察官たちを主人公にした犯罪ドラマ「ルーキー・ブルー ~新米警官奮闘記~」(’10~)。高い理想を胸に抱きながらも社会の厳しい現実に直面する彼らの苦悩や恋愛、友情などを瑞々しく描き、犯罪ドラマというよりも青春ドラマに近いような爽やかさを持ったドラマです。純カナダ産ドラマとしては初めて、アメリカ市場でも大成功を収めています。
「ルーキー・ブルー ~新米警官奮闘記~」
© 2010 7093438 Canada Inc
先述したリュック・ベッソン製作の「トランスポーター ザ・シリーズ」もトロントを拠点に製作されているらしいですが、今後もカナダ産ドラマには要注目でしょう。
=> 世界を席巻する北欧産犯罪ドラマの魅力! (その3に続く)
■ 公開情報
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5月18日(土)スタート(全6話)[WOWOWプライム]
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毎週土曜 午後0:00
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