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なかざわひでゆきの映画&海外ドラマがもっと面白くなる話詳細

海外ドラマはアメリカだけじゃない! ヨーロッパ&カナダのオススメドラマを徹底解剖! (その3) 北欧編

2013年6月4日
「THE KILLING/キリング」デンマーク公式サイトより「THE KILLING/キリング」デンマーク公式サイトより
世界を席巻する北欧産犯罪ドラマの魅力!

フランスとカナダはこれから要注目!(その2)からの続き

そして、近年にわかに世界各国で注目されているのが北欧産犯罪ドラマ。そのきっかけを作ったのがデンマーク製作の「THE KILLING/キリング」(’07~)です。

一人の美少女が失踪した事件を皮切りに、平穏な日常の裏側が徐々に暴かれ、やがて事態は政界の闇へと繋がっていく。いかにも北欧的な雰囲気の荒涼とした映像美、若くも美人でもない女刑事の執念にも似た捜査を描くリアリズムなど、アメリカやイギリスの犯罪ドラマとは一線を画す独特の面白さが世界中で高い評価を得ました。

イギリスでは人気コメディ番組「アブソリュートリー・ファビュラス」に本作の主演女優ソフィー・グローベルがゲスト出演してパロディを演じるなど絶大な人気を誇り、アメリカでもリメイク版がエミー賞の6部門にノミネート。

デンマークといえば、かつてラース・フォン・トリアー監督が手がけた「キングダム」(’94~’97)も世界的にブームを巻き起こし、スティーブン・キング製作のアメリカ版リメイクが作られましたよね。


アメリカ版リメイク「スティーヴン・キングのキングダム・ホスピタル」アンドリュー・マッカーシー
Paul Froggatt / PR Photos

最近では政治サスペンス「コペンハーゲン/首相の決断」(’10~)や猟奇殺人事件を追う女刑事と精神科医を主人公にした「ゾウズ・フー・キル 殺意の深層」(’11)なども欧米で話題を呼んでいます。

その「THE KILLING/キリング」と同時期に世界各国で評判となったのがスウェーデン製作の刑事ドラマ「Wallander」(日本未放送・’05~)。これはヘニング・マンケル作の推理小説クルト・ヴァランダー・シリーズをドラマ化したもので、ケネス・ブラナー主演のイギリス版リメイク「刑事ヴァランダー」(’08~)もエミー賞やゴールデン・グローブ賞にノミネートされるほどの評判となっています。


「刑事ヴァランダール」ケネス・ブラナー
Andrew Evans / PR Photos

そのほか、北欧ではノルウェーやフィンランドでも優れた犯罪ドラマが作られているのだとか。

かつて海外ドラマといえばアメリカの専売特許、それ以外ではたまに英国ドラマが放送される程度といった感じでしたが、最近はCSやレンタル、オンライン配信などメディアが多様化したおかげで、世界中のハイクオリティなドラマを見ることができるようになったのは喜ばしい限り。今後もどんな国のどんな作品が輸入されるのか、楽しみにしたいと思いますね。