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サミュエル・L・ジャクソン、吃音(きつおん)症を告白 改善する“魔法の呪文”とは?

2013年6月10日
映画「パルプ・フィクション」や、「スター・ウォーズ」シリーズへの出演で知られる俳優サミュエル・L・ジャクソン(64)が、長年吃音(きつおん)症に悩まされていることを告白した。

サミュエルは、数々の映画に出演しながらキャリアを積み、1994年に公開されたクウェンティン・タランティーノ監督の映画「パルプ・フィクション」でアカデミー助演男優賞にノミネート。昨年は大ヒット映画「アベンジャーズ」と、アカデミー賞ノミネート作で、「パルプ~」と同じくタランティーノ監督作品「ジャンゴ 繋がれざる者」に出演。今後も出演作が多く控える人気俳優である。

そんなサミュエルだが、実は長年吃音症に悩まされていたという。「吃音」は「どもり」とも言われ、人前などで、特定の言葉が発しにくくなる疾病。発症のきっかけなどは現在まで解明されていない。映画「英国王のスピーチ」(2010)で、コリン・ファースが実在した吃音の王を演じ、アカデミー賞を獲得したことでもよく知られている。

常に人々から注目を浴び、話さなくてはならない俳優業において、サミュエルはどう吃音症を克服したのか。アメリカの吃音者を支援する団体の催しで語ったことを、米Vulture.comが伝えている。

サミュエルは「1950年代のテネシーで育った黒人で吃音の子どもが、ついにこんな場所に立てるだなんて思わなかった」と、ほかの生徒にからかわれ、それを悔しく思って懸命に勉強し、名門大学へ進んだ過去を告白。しかし現在でも、吃音に悩まされることはあるという。

「(映画)『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』の撮影中、“アクション!”の声がかかったとき、“グ…グ…グ…ェット”と言ってしまったんだ。この日は“G”の日だったよ」

このようにサミュエルには、現在でも特定のアルファベットが発音できなくなる日があるという。

「“G”の日もあれば、“P”の日、“B”の日、そして“S”の日もある。まだ吃音なんだ」

だがサミュエルは、“どもり”を克服するお気に入りの言葉を見つけたという。しかしそれがとんでもない単語なのだ。

「(どもりに打ち勝つ)最高の言葉は、“マザーファッカー”なんだよ!」

最低の悪口であり、他人に向けては言うことはもちろん、人前で言うことも考え物の単語ではあるが、サミュエルは大まじめだったようだ。

「毎日言っているよ。これを自分に向けて言うみたいにすると、助けられるんだ。この言葉を言うのには、まったくどもらないよ」

人気俳優の思わぬ告白に、勇気づけられた吃音患者も、きっといるだろう。彼の真似をしてみるのもいいかもしれないが、くれぐれも周囲に誰もいないところで試すべきかもしれない。
 
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