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「NYPDブルー」猥褻シーンで罰金

2008年2月22日
米ABCネットワークで1993年から2005年まで放送されていた大ヒット刑事ドラマ「NYPDブルー」の5年前に放送されたエピソードが猥褻で公序良俗に反すると、先月FCCアメリカ連邦通信委員会が罰金を支払うように命じた件に対して、ABCが上訴していたが、アメリカ現地時間20日FCCはこれを退き罰金の支払いが確定した。

問題のシーンは、2003年2月25日に放送された「Nude Awakening」で、シャルロット・ロスのお尻が大きく映し出されたもの。FCCは「視聴者に不快感を与えた」「猥褻で下品なシーン」であると見なし、放送した40のABC加盟局に各27,500ドル(日本円で約300万円)ずつ罰金を支払うように命じた。ABCは「視聴者にショックを与えるのが目的ではなかった」「そういう意図のシーンではない」と反論していたが、認められなかった。

罰金を支払うのは、シカゴなどのアメリカ中部時間、コロラドなどの山岳時間に該当する21時台にエピソードを放送した40の局。ニューヨークなどの東部時間、ロサンゼルスなどの太平洋時間に該当する都市の局は22時台に放送したため、罰金支払いの対象からは逃れている。

また、KTKAやKFBBなど数局も、問題のエピソードを放送した後に局の放送ライセンスを更新しており、出訴期限法では効力を失効していると見なされるため、罰金は逃れているほか、ミズーリー州、ウィスコンシン州などの加盟局も「この地区で放送を見た視聴者からは抗議がなかった」として免除されている。

アメリカのネットワークは公共の電波に乗せて番組を放送しているため、時間帯などによっては厳しい放送規定があり、FCCが常にチェックをしている。「NYPDブルー」はこの放送規定ぎりぎりまで挑戦したリアリティー溢れるネットワーク刑事ドラマとして大ヒットした。