第68回トニー賞発表！ ヒュー・ジャックマンがハッスル司会でショーアップ！ 「オール・ザ・ウェイ」「ア・ジェントルマンズ・ガイド～」などが栄冠

米演劇界で最も権威のある「第68回トニー賞授賞式」が、現地時間6月8日、ニューヨークのラジオシティ・ミュージックホールで開催された。

今回ホストを務めたのは、通算4度目となるヒュー・ジャックマン。2003年から3年連続で同授賞式のホストを務め、2004年にはその司会ぶりでエミー賞を獲得した経歴を持つ彼だけに、トニー賞のショーアップはお手の物。ぴょんぴょん飛び跳ねて登場したオープニングから、感動的なフィナーレまで、軽快なトークとウィットに富んだジョークを交えながら会場を盛り上げ、観客や視聴者を大いに楽しませた。


今回最多受賞となったのは、ミュージカル作品の「ア・ジェントルマンズ・ガイド・トゥ・ラヴ・アンド・マーダー」と「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」で、それぞれ4部門を受賞。

ミュージカル作品賞を受賞した「ア・ジェントルマンズ・ガイド・トゥ・ラヴ・アンド・マーダー」は、1909年のロンドンを舞台に、伯爵家を継ぐために次々と殺人を犯す男の物語。同作で主演男優賞にノミネートされたジェファーソン・メイズが、殺される8人の人物を一人で演じたことでも話題になった。

ミュージック・リバイバル作品賞を受賞した「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」は、性別適合手術を受けるも失敗し、絶望の底でロックミュージシャンの道を選んだ男ヘドウィグを描いた作品。主演のニール・パトリック・ハリスが見事、主演男優賞に輝いた。

また、人気海外ドラマ「ブレイキング・バッド」などで知られるブライアン・クランストンの初ブロードウェイ出演作となった「オール・ザ・ウェイ」は演劇作品賞を受賞。また、大統領選に挑むリンドン・ジョンソン大統領役を演じたブライアン自身も主演男優賞に輝いた。

演劇リバイバル作品賞に輝いたのは「レーズン・イン・ザ・サン」。1959年初演の作品で、シカゴの黒人街の貧しい家族が、亡くなった父の保険金をめぐり主張をぶつけ合いながら生きていく姿を描く。

さらに、日本では、人気海外ドラマ「プライベート・プラクティス」のナオミ役でおなじみのオードラ・マクドナルドが、演劇作品「レディ・デイ」で主演女優賞を受賞。6度目のトニー賞受賞、そしてミュージカルと演劇それぞれの主演&助演女優賞の4賞を獲得するという史上初の快挙を成し遂げた。

なお、「第68回トニー賞授賞式 字幕版」は、6月14日(土) 夜8時よりWOWOWプライムにて放送。

★お得なWOWOW加入はコチラ


主要部門の受賞結果は以下の通り。


■ 演劇作品賞

アクト・ワン(Act One)
脚本:ジェームズ・ラパイン

◎オール・ザ・ウェイ(All The Way)
脚本:ロバート・シェンカン

カーサ・ヴァレンティーナ(Casa Valentina)
脚本:ハーヴェイ・ファイアスタイン

マザーズ・アンド・サンズ(Mothers and Sons)
脚本:テレンス・マクナリー

アウトサイド・マリンガー(Outside Mullingar)
脚本:ジョン・パトリック・シャンリー


■ ミュージカル作品賞

アフター・ミッドナイト(After Midnight)

アラジン(Aladdin)

ビューティフル(Beautiful-The Carole King Musical)

◎ア・ジェントルマンズ・ガイド・トゥ・ラヴ・アンド・マーダー(A Gentleman’s Guide to Love & Murder)


■ 演劇リバイバル作品賞

夢の島イニシュマーン(The Cripple of Inishmaan)

ガラスの動物園(The Glass Menagerie)

◎レーズン・イン・ザ・サン(A Raisin in the Sun)

十二夜(Twelfth Night)


■ ミュージカル・リバイバル作品賞

◎ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ(Hedwig and the Angry Inch)

レ・ミゼラブル(Les Miserables)

ヴァイオレット(Violet)


■ 演劇主演男優賞

サミュエル・バーネット(十二夜)

◎ブライアン・クランストン(オール・ザ・ウェイ)

クリス・オダウド(二十日鼠と人間)

マーク・ライランス(リチャード三世)

トニー・シャルーブ(アクト・ワン)


■ 演劇主演女優賞

タイン・デイリー(マザーズ・アンド・サンズ)

ラターニャ・リチャードソン・ジャクソン(レーズン・イン・ザ・サン)

チェリー・ジョーンズ(ガラスの動物園)

◎オードラ・マクドナルド(レディ・デイ)

エステル・パーソンズ(ザ・ヴェロシティ・オブ・オータム)


■ 演劇助演男優賞

リード・バーニー(カーサ・ヴァレンティーナ)

ポール・チャヒーディ(十二夜)

スティーヴン・フライ(十二夜)

◎マーク・ライランス(十二夜)

ブライアン・J・スミス(ガラスの動物園)


■ 演劇助演女優賞

セーラ・グリーン(夢の島イニシュマーン)

シーリア・キーナン・ボルジャー(ガラスの動物園)

◎ソフィ・オコネド(レーズン・イン・ザ・サン)

アニカ・ノニ・ローズ(レーズン・イン・ザ・サン)

メア・ウィニンガム(カーサ・ヴァレンティーナ)


■ 演劇演出賞

ティム・キャロル(十二夜)

マイケル・グランデージ(夢の島イニシュマーン)

◎ケニー・リオン(レーズン・イン・ザ・サン)

ジョン・ティファニー(ガラスの動物園)


■ ミュージカル主演男優賞

◎ニール・パトリック・ハリス(ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ)

ラミン・カリムルー(レ・ミゼラブル)

アンディ・カール(ロッキー)

ジェファーソン・メイズ(ア・ジェントルマンズ・ガイド・トゥ・ラヴ・アンド・マーダー)

ブライス・ピンカム(ア・ジェントルマンズ・ガイド・トゥ・ラヴ・アンド・マーダー)


■ ミュージカル主演女優賞

メアリー・ブリジット・デイヴィス(ア・ナイト・ウィズ・ジャニス・ジョプリン)

サットン・フォスター(ヴァイオレット)

イディナ・メンゼル(イフ/ゼン)

◎ジェシー・ミューラー(ビューティフル-キャロル・キング・ミュージカル)

ケリー・オハラ(マディソン郡の橋)


■ ミュージカル演出賞

ウォーレン・カーライル(アフター・ミッドナイト)

マイケル・メイヤー(ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ)

リー・シルヴァーマン(ヴァイオレット)

◎ダルコ・トレズニヤック(ア・ジェントルマンズ・ガイド・トゥ・ラヴ・アンド・マーダー)


■ ミュージカル脚本賞

チャド・ベグリン(アラジン)

ダグラス・マクグラス(ビューティフル-キャロル・キング・ミュージカル)

ウディ・アレン(ブロードウェイと銃弾)

◎ロバート・L・フリードマン(ア・ジェントルマンズ・ガイド・トゥ・ラヴ・アンド・マーダー)