テイラー・スウィフトが音楽業界に関する記事を寄稿! 「音楽はダダであるべきではない」

人気歌手のテイラー・スウィフトが音楽業界の今後に関する記事を米ウォール・ストリート・ジャーナルに寄稿。「音楽はタダであるべきではない」という持論を展開した。

「私たちは絶対にヨリを戻したりしない」「トラブル」など大ヒット曲を生み出し、グラミー賞も受賞する世界的歌姫テイラー。彼女は「音楽業界のなかでも特に楽観的な考えを持つ人の意見を読んでいると思ってください。私は音楽業界が死にかけているとは思っていません。むしろ、新しい命をもらい、活気づいていると信じています」と前置きしながら、未来の音楽業界について意見を明かした。

多くの人々がアルバムセールスの落ち込みを危惧するなか、彼女は「アルバムの価値はなくなることはないと考えています。そのアーティストがたくさんの気持ちと魂を込めて作ったものならばなおさらです」「海賊版やファイルシェア、そしてストリーミングサービスはアルバムセールスを格段に縮小させました。そして、アーティスト各々はこの衝撃に異なる対応をしています」と、今、世界中のアーティストが抱える海賊版やストリーミングサービスの問題を指摘した。

そして、「最近はプロモーションの一環で音楽を無料で提供するということが起きていますが、これからは音楽業界だけに限らず、私の出会う人たちが作品の価値に気付き、(お金を払って)その作品を手に入れようとしてくれればと願っています」と将来的には全ての人々が作品の価値を評価してくれるようになればという彼女の想いが語られた。

「音楽は芸術で、芸術というものはとても重要でかけがえのないものです。重要でかけがえのないものは、価値があるということです。価値あるものは、お金を払うに値すると思っています。私の意見としては、音楽は無料であるべきではありません。将来は各々のアーティストとそのレーベルがアルバムの価格を決められるようになると考えます。自分たちが生み出した芸術作品を過小評価してほしくないからです」

また、近年特に顕著なファンのセレブへの注目に関しても言及し、「ファンがセレブに注目したいという事実はいつの時代も変わらない」とした。

「ファンたちはいつも、特に若い世代のミュージシャンの私生活への強い興味を持っています。70年代から90年代にかけて一世を風靡したアーティストたちは私に教えてくれます。『当時はここまで大変じゃなかった』と。私も将来は若いアーティストに同じことを言うときがくるでしょう。レーベルが存在する限り、バッドガールvsグッドガール、クリーンvsセクシーの対立は生まれるものです。この対立で競い合う人たちがいるはずで、これからもその対立が続くことを願います。誰にでも共感を持てる人が必要だと思うからです」

テイラーは最後に「私は年を取りながら、様々なことが起きるのを、または起きないのを見ていくと思います。その間も私は楽観的に人生を生きていくと思います」「あとは素敵な庭が欲しいな」とユーモアを交えて記事を終えた。

音楽業界の今を見つめ、将来についてもしっかりと考えているテイラー。しかし、悲観的になることなく楽観的に将来を見据えるそのポジティブさがテイラーらしく、多くのファンが彼女を応援する理由なのかもしれない。

テイラーが寄稿した記事全文(英文)はコチラから↓
//online.wsj.com/articles/for-taylor-swift-the-future-of-music-is-a-love-story-1404763219