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「アメリ」のジャン=ピエール・ジュネ監督待望の最新作「天才スピヴェット」、実は超豪華な監督たちが候補に挙がっていた

2014年10月29日
映画「天才スピヴェット」主演カイル・キャトレット映画「天才スピヴェット」主演カイル・キャトレット
フランス本国と日本で驚異の大ヒットを記録、観る者すべてを幸せにした「アメリ」のジャン=ピエール・ジュネ監督待望の最新作「天才スピヴェット」が、11月15日(土)に公開を迎える。

10歳の天才科学者スピヴェットが、権威ある科学賞の授章式でスピーチをするため、アメリカ大陸を横断するという、<壮大なスケールの家出>を描く本作。ジュネ監督は自身初となる3Dに挑戦、独自の世界観を極めたプロダクション・デザイン、徹底的に作りこんだ映像で観る者をまさに夢の旅へ連れ出してくれる。類稀な映像作家として讃えられてきたジュネ監督が、本作では“感動作”という新境地を切り開いていることでも話題を集めている。

本作の原作であるライフ・ラーセン著書「T・S・スピヴェット君傑作集」(早川書房)は、物語の素晴らしさはもちろんのこと、常にページ横にイラストと図表満載の注釈が添えられているといった奇抜内容に注目が集まり、世界的にベストセラーとなった書物。原作者であるラーセンは、本が出版されると、突然ハリウッド関係の人たちに、「誰に監督をやってもらいたいか?」と質問を受けたとのこと。それに対して「5人の監督の名前が頭に浮かんだんだ」といい、続けて「ウェス・アンダーソン、アルフォンソ・キュアロン、ティム・バートン、ギレルモ・デル・トロ、そしてもちろんジャン=ピエール・ジュネ。最終的にジャン=ピエールから手紙をもらったんだ」と豪華面々の名前を候補に挙げていたことを明かしてくれた。

一方のジュネ監督は、「『ミック・マック』(09)以降、今までとは少し違うこと、例えば既存の物語に基づいたものを撮りたいと思うようになっていたんだ」と当時を語っており、その時期に出会ったのがこの本だったという。

また、「私は、その物語の世界観と私の世界観が似ていること、そして物語自体が非常に感動的であることに大きな衝撃を受けた」といい、「たとえこの著作の映画化は難しいとみなされたとしても、とにかく自分自身が興味を持っていること。そして、スピヴェットが最後にスピーチですべてを語るシーンでの、その1文だけで、『この物語を映画にする』と決心したんだ」と語っていることからも、原作にベタ惚れだった様子が伺える。

年齢も経歴も違うジュネとラーセンの2人だが、ジュネ監督が「まるで親子か兄弟のように、感覚、こだわり、思い入れ、関心事がどれも同じだったんだ。今の彼は30年前の私だ!」と語っている通り、ジュネ監督独自の徹底的に作りこんだ映像世界と原作本の奇抜な世界観は見事にマッチ。ラーセンも、「この映画の素晴らしいところは、隣の人の耳にささやきかけたくなる何かがあることだね」と絶賛しているが、2人の相性の良さが、本作を“傑作”と評される作品にした要因といっても過言ではないかもしれない。

映画を観る前や後に原作を読んで、ジュネとラーセンのシンクロ具合をチェックしてみるのもアリかも?

【動画】映画「天才スピヴェット」予告編


主人公は、10歳の天才科学者スピヴェット。自分の才能を理解してくれない家族に黙って、権威ある科学賞の授章式に出掛ける為、アメリカ大陸を横断するという、壮大なスケールの家出を企てる。実はスピヴェットの家族は皆、彼の弟の死によってポッカリ空いた心の穴を抱えていた。それを小さな体で懸命に埋めようとするスピヴェットの健気な姿は、涙なくしては見られない。スピヴェットは無事に家へ帰り、家族は再び心を通い合わせることができるのかー?

人並み外れた想像力と好奇心でキラキラ輝く瞳が愛らしい、天才少年スピヴェットには、これが映画デビュー作とは信じられないカイル・キャトレット。7歳以下の武道選手権の世界チャンピオンであり、6ヶ国語を話すという特技も持つ、まさに“天才”と呼ぶにふさわしい少年が抜擢された。昆虫の研究に人生を捧げる風変りな母親役には、「英国王のスピーチ」やティム・バートン監督作品でおなじみのヘレナ・ボナム=カーター。

ジュネ監督は自身初となる3Dに挑戦、独自の世界観を極めたプロダクション・デザインで徹底的に作りこんだ映像が、観る者をまさに夢の旅へと連れ出す。奇才ジュネ監督史上、最も感動的な最高傑作が、ここに誕生した。


■ ストーリー

モンタナの牧場で暮らす10歳のスピヴェットは、生まれついての天才だ。だが、身も心も100年前のカウボーイの父と昆虫博士の母、アイドルを夢見る姉には、スピヴェットの言動が今ひとつ分からない。さらに、弟の突然の死で、家族の心はバラバラになっていた。そんな中、スピヴェットにスミソニアン学術協会から、最も優れた発明に贈られるベアード賞受賞の知らせが届く。初めて認められる喜びを知ったスピヴェットは、ワシントンDCで開かれる授賞式に出席するべく、家出を決意する。数々の危険を乗り越え、様々な人々と出会うスピヴェット。何とか間に合った受賞スピーチで、彼は<重大な真実>を明かそうとしていた──。


■ 公開情報

「天才スピヴェット」
11月15日(土) シネスイッチ銀座、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開(3D/2D)

原題:「The Young and Prodigious T.S. Spivet」
監督:ジャン=ピエール・ジュネ「アメリ」「デリカデッセン」「エイリアン4」
原作:「T・S・スピヴェット君傑作集」ライフ・ラーセン著(早川書房刊)
出演:カイル・キャトレット(新人)、ヘレナ・ボナム=カーター「チャーリーとチョコレート工場」「英国王のスピーチ」、ジュディ・デイヴィス、カラム・キース・レニー、ニーアム・ウィルソン、ドミニク・ピノン
配給:ギャガ
(C) ÉPITHÈTE FILMS – TAPIOCA FILMS – FILMARTO - GAUMONT - FRANCE 2 CINÉMA

公式HP://spivet.gaga.ne.jp/ 
公式facebook:https://www.facebook.com/spivet.jp
公式twitter:https://twitter.com/spivet_jp
 
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