故アントン・イェルチンの両親、事故車をめぐる訴訟にいたった思いを吐露！ 「親が子を埋葬するなんて、間違っている」

今年6月、自動車事故のため死去した俳優アントン・イェルチン(享年26)の両親が、事故車の製造元を訴えるにあたり会見を開き、涙ながらに亡き息子への思いを語った。

アントンは今年6月、自宅前にて愛車と郵便受けの間に挟まれて死亡。アントンの両親ヴィクトル&イリーナ・イェルチンは、息子の死の原因は事故車の欠陥にあると主張。「責任は車を造り、売った側にある」としてフィアット・クライスラー社らに対する訴訟を起こした。


裁判開始にあたり、現地時間8月2日、イェルチン夫妻は会見を開き、「同じ悲劇を他の家族に与えないため」訴訟を決心するに至った悲痛な思いを語った。

「アントンは私たち夫婦にとって、ひとり息子であり、とても謙虚で、シンプルで、正直で、心優しく、愛に満ちた非凡な人物でした。こんなことは間違っているんです。親が自分の息子を埋葬するなんて、自然に反している」

夫妻の弁護士を務めるゲイリー・ドーディックは、「アントンは良き人であり、才能あふれる俳優で、愛すべき息子でした」と、夫妻の思いを代弁している。

「アントンの突然の死は、事故車のエレクトロニック・トランスミッション・シフトにある欠陥によるものです。結果として、彼の愛車はこの事件を起こしてしまった。フィアット・クライスラー社らは、自社の製品に欠陥があり、自分たちを信じる消費者を守るためのアクションを怠ったことを知っていた。だから私たちは、彼らに懲罰的損害賠償を請求します。彼らは安全性より、利益を優先したのです」

イェルチン夫妻は、裁判所に提出する書類の中で、「アントン・イェルチンは車に衝突され、抜け出せず息ができなくなるまで、しばらくの間は生きていた」と、息子の悲惨な最期を強調。米Perezhiltonは、「彼らは依然として困難な状況にあるようだ」と伝えている。