「恐怖のピエロ」騒動でマクドナルドのドナルドが活動を自粛

米大手ファーストフードチェーンのマクドナルドが10月10日、今月末のお祭り、ハロウィーンを目前にしたアメリカでいま大問題となっている「恐怖のピエロ(クラウン)」騒動を受け、マクドナルドのマスコット・キャラクター「ドナルド・マクドナルド(原名:ロナルド・マクドナルド)」の活動を自粛すると発表した。

ピエロは人々を笑わせる存在だが、スティーブン・キング原作のホラー映画「IT」などの影響もあり恐怖の対象として見られることも多い。ピエロ恐怖症だという人も少なくなく、ハロウィーンに恐ろしいピエロに仮装する人もいるほどである。

10月31日のハロウィーンが迫る中、全米30州以上で不気味なピエロの格好をして人々を驚かせたり、犯罪に及ぶという事件が発生。ネット上では、防犯カメラや携帯で撮影されたビデオが大流行しており、24時間で50万回再生された「恐怖のピエロ」動画もある。ニュースでは連日のように「恐怖のピエロ」を報道し、社会問題へと発展している。

マクドナルドはこうした状況を考慮し、「当分の間、地域のイベント等にドナルドを参加させることを見合わせる」と発表。「完全にドナルドがいなくなるわけではないが、配慮していく」とした。

マクドナルドのマスコット的キャラクターであるドナルド・マクドナルド(原名:ロナルド・マクドナルド)は、60年代に誕生。有名な道化師ウィラード・スコットが最初に演じたことで知られ、マクドナルドの顔になっているほか、世界中に展開する「ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ」に顔を出し、病気の子供とその家族を勇気づける存在としても活動している。