米国民的女優メアリー・タイラー・ムーアが死去 享年80

1970年代に放送されたシットコム「メアリー・タイラー・ムーア・ショー」などの作品への出演で知られる女優メアリー・タイラー・ムーアが死去したことがわかった。米Hollywood Reporterが伝えている。

ムーアの代理人は「今日、皆に愛される存在であったメアリー・タイラー・ムーアが80歳で亡くなりました。彼女は、彼女の33年来の夫ロバート・レヴィーン博士や友人らに看取られました」と声明を発表した。

ムーアは、1960年代のシットコム「ディック・ヴァン・ダイク・ショー」や自ら主演した1970年代のシットコム「メアリー・タイラー・ムーア・ショー」でお茶の間の顔となり、エミー賞やゴールデン・グローブ賞に複数回輝いた。また、1980年の映画「普通の人々」では冷酷な母親役を好演し、アカデミー賞主演女優賞にノミネートされた。

ムーアは映画やテレビだけでなく舞台でも活躍したほか、1995年と2009年には自叙伝を出版した。また、33歳のときに診断を受けて以来、糖尿病と闘ってきたムーアは、糖尿病に関する啓発活動にも熱心に取り組んできた。

「ディック・ヴァン・ダイク・ショー」で共演した俳優ディック・ヴァン・ダイク(91)は、「彼女の家族以外に、私ほどメアリーを誇りに思っていた人はいないことでしょう。彼女の成長を見ることだけでも私にとっては大きな喜びだったのです。メアリーはテレビのコメディに足跡を残していきました」と、追悼のコメントを発表した。

彼女の訃報を受けて、オプラ・ウィンフリーやエレン・デジェネレスら多くのセレブがツイッターなどを通じてムーアの死を偲んでいる。