リトル・ミックスにデュア・リパ、エド・シーラン… 今年、イギリスの音楽チャートを騒がせたのは？

2017年はロードやケシャ、テイラー・スウィフトなど女性アーティストが華々しい復活を遂げた1年だったが、イギリス国内では特にリトル・ミックスの年間を通しての活躍ぶりに注目が集まっていた。

リトル・ミックスは、2017年の幕開けと同時に新作「Glory Days」がUKアルバム・チャートでナンバーワンを獲得しただけでなく、下半期にはそれにヒットシングル4枚を追加した新装版「Glory Days: The Platinum Edition」をリリースしてチャートを盛り上げた。また、シングル「Shout Out to My Ex」と「Touch」は100万枚を超えるセールスを記録し、「Power」はプラチナ・シングルに認定。「No More Sad Songs」と「Reggaeton Lento(Remix)」は50万枚以上のセールスを獲得し、「Glory Days」は現在も根強くトップ10にランクイン中だ。

リトル・ミックスの勢いに続いて、復帰組の女性アーティストではケシャの「Rainbow」とデミ・ロヴァートの「Tell Me You Love Me」がそれぞれアルバム・チャートのトップ5に初登場し、リタ・オラとテイラー・スウィフトも大きなカムバックを果たした。リタは「Your Song」と「Lonely Together」「Anywhere」の3曲がいずれもトップ10にランクイン、テイラーは最新作「Reputation」はもちろんのこと、復帰第1弾シングル「Look What You Made Me Do」がイギリスで初登場1位を獲得。

そして2015年から着々とスターへの階段を昇り始めていたデュア・リパは、今年さらなる大きな飛躍を遂げることになる。「Be The One」と「Scared to Be Lonely」「No Lie」が全てプラチナヒットとなって、ご存知「New Rules」はデュアにとって初のナンバーワンシングルに。新鋭アーティストではステフロン・ドンとメーブルがそれぞれ「Hurtin’ Me」と「Finders Keepers」で自己初のトップ10入りを果たし、ソロデビュー後のカミラ・カベロは今や誰もが認める代表曲となった「Havana」や、「Crying in the Club」がナンバーワンを獲得してその実力を世界に知らしめる結果となった。

一方男性アーティストでは、断トツでエド・シーランが年間にわたり大活躍。新作「÷」が250万枚以上のセールスを記録し、アルバムからの4枚のシングル「Castle on the Hill」「Shape of You」「Galway Girl」「Perfect」も全てチャート上位に。また、ワン・ダイレクションの各メンバーもソロ活動が好調な滑り出しを切り、ハリー・スタイルズの「Harry Styles」はアルバム・チャートで1位に、ナイル・ホーランの「Flicker」は3位を獲得。各シングル「Sign of the Times」や「Slow Hands」もシングル・チャートに大きな影響を与え、同じくリアム・ペインの「Strip That Down」や「Bedroom Floor」、ルイ・トムリンソンの「Just Hold On」や「Back to You」「Miss You」はいずれもトップ40圏内にランクインしていた。元1Dのゼインも負けておらず、「Still Got Time」と「Dusk Till Dawn」が大ヒットシングルとなり、来年にはニューアルバムをリリース予定だ。

ラッパー部門ではストームジーがデビューアルバム「Gang Signs&Prayer」で1位を獲得。ケンドリック・ラマーの「HUMBLE.」はイギリスで自身初のプラチナ・シングルに認定され、「DAMN.」は3枚目のゴールド・アルバムに。そして現在アメリカで大ブレイク中のカーディ・Bは、デビューシングル「Bodak Yellow」がイギリスで自身初のトップ40に入るヒット作となった。また、今年ロングランヒットを記録したシングルはポスト・マローンと21サヴェージの「Rockstar」で、この秋4週連続1位をキープ。そしてベテランラッパーたちも変わらない活躍ぶりを見せており、ギグスはドレイクの「More Life」収録ナンバーに複数フィーチャリングしただけではなく、リリー・アレンの新曲「Trigger Bang」にも参加、そして自身のミックステープ「Wamp 2 Dem」はチャートで2位にランクインしていた。来年はデイヴやニッキー・ミナージュらの最新作のリリースが控えているため、2018年度もラップシーンが大きな盛り上がりを見せそうだ。

MTV NEWS