新「アメリカン・アイドル」からは、名物だった“残念オーディション”が排除？ 「歌えない、踊れない」歌手は放送しない方針

今年3月から放送を開始する新「アメリカン・アイドル」からは、番組の名物だった“残念オーディション”が排除される見込みだ。

2002年から全15シーズンを放送した米FOXを離れ、3月からは新しい放送局ABCにて再起を図る「アメリカン・アイドル」。ホストは前シリーズからライアン・シークレスト(43)が続投、ケイティ・ペリー(33)ら豪華な顔ぶれのジャッジたちも話題だが、番組の名物だった“残念なオーディション”を目にする機会はなくなるようだ。

テレビ批評家協会向けプレスツアーにて、ショーランナーであるトリッシュ・キネーンは、「下手くそなシンガーたちを、あざ笑うようなことはしない」と迷言。「実力不足の方々をステージに挙げ、笑うようなこと」には「不快感がある」と、その意図を説明した。米Perezhiltonが伝えている。

「アメリカン・アイドル」の歴史上には、優れた歌手たちだけではなく、歌やダンスの実力はいまいちながら、個性が評価され、スターとなった人物も少なからず存在する。シーズン3に登場したウィリアム・ハンは、パフォーマンスを「歌えない、踊れない、それでぼくに何を言えと?」と当時ジャッジだったサイモン・コーウェルに酷評されながらも、「それでもベストは尽くしたので、悔いはありません」と前向きに言い切るキャラクターが評価され、レコード契約を結び、アルバムを発売、メディアに出演するまでとなった。

しかしショーランナーのキネーンは、「ユーモアは求めるが、搾取はしたくない」として、「笑えるオーディション」は番組から排除する方向性を明確に示した。