ジャスティン・ティンバーレイク、スーパーボウルでのプリンス追悼パフォーマンスにプリンスのファンが激怒！ その３つの理由とは？

NFLの決勝戦「第52回スーパーボウル」が米時間2月4日(日)に開催。ハーフタイムショーでは歌手のジャスティン・ティンバーレイクがパフォーマンスを披露し、その中で開催地ミネアポリス出身で2016年に死去したプリンスを追悼する演出があった。その追悼パフォーマンスにプリンスのファンから非難の声があがっているという。米TMZなどが伝えている。

今回でスーパーボウル3回目の出演となったジャスティン・ティンバーレイクは、「Sexy Back」「Cry Me a River」「Suit & Tie」などのヒット曲を続々に披露。さらに中盤では、「スーパーボウル」の開催地である米ミネソタ州ミネアポリス出身の大御所シンガーであるプリンスへ歌を捧げるシーンもあった。ステージ上に突然、在りし日のプリンスの姿が大きく映し出され、会場そしてミネアポリスの町全体がパープル一色に染められた。ジャスティンは、プリンスのヒット曲「I Would Die 4 U」をプリンスと“共演”した。最後は代表曲「Can’t stop the feeling!」を披露し、会場のボルテージは一気に最高潮になり、お祭り騒ぎのような盛り上がりを見せた。

しかし、プリンスのファンたちは、このジャスティンの追悼パフォーマンスに激怒しているという。

プリンスは生前、「Guitar World Magazine」のインタビューで、亡くなったアーティストをテクノロジーを駆使して、ライブでデュエットすることについて「そんなこととんでもない。そんなの想像する中で最も悪魔みたいなことだ」「『ビートルズ』の曲『Free As a Bird』をやったとき、ジョン・レノンの声を操作して、まるで彼が墓から歌っているかのようにしていたんだ。ぼくには絶対してほしくない」と、故人のアーティストをテクノロジーでよみがえらせてデュエットするとアイデアに反対していたのだ。

また、ジャスティンが今回披露した「Sexy Back」を2006年にリリースした時、ジャスティンとプリンスにはもめごとがあったという。同曲リリース後、プリンスがジャスティンのおかげでセクシーが戻ってきた(Sexy Back)ことについて聞かれた際「セクシーはずっとあるよ」と、ジョークでコメントしたことに対し、ジャスティンは自身の楽曲「Give It To Me」で「君が曲を作れなかったからってぼくを憎まないでおくれよ」と、プリンスの発言に対抗するような歌詞を歌っていたのだ。

さらに2007年のゴールデン・グローブ賞の時、ジャスティンはプリンスの身長をネタにして、わざとかがんでマイクが高すぎるような演出をし、これもまたプリンスをバカにしているのではないかと話題になった。

そんなジャスティンが、ハーフタイムショーの後、米トーク番組「The Tonight Show」に出演。プリンスの追悼パフォーマンスについて聞かれると、「ぼくにとって大事なモーメントだった。正直言って、プリンスはぼくにとってずっとミュージシャンの頂点だった」「ミネアポリスにとって、そして世界中の人にとってプリンスは特別な存在で、ぼくはこの街のために何かしたかったんだ」と正直な気持ちを告白した。

さらにジャスティンは「みんなにわかってほしいのは、『I Would Die 4 U』からの実際の本物のボーカル・ステム(L,Rのステレオファイルが一つとなっている物)を使ったんだ。レコーディング時の実際のね!そして『パープル・レイン』のパフォーマンスの映像を使い…なんとか…なんらかの方法で、おそらくプリンスはぼくたちを見下ろしてくれていて、まさにシンクロしていたと思う。すごくクレイジーで偶然の瞬間のようだったよ。ぼくはただこの町のためにスペシャルなことしたかったんだ。とにかくぼくがずっと大好きなミュージシャンのためだったんだ」と明かし、プリンスと彼の出身地に敬意を払ったパフォーマンスであったことを主張した。

【動画】プリンスの追悼パフォーマンスについて語るジャスティン・ティンバーレイク