「ファンタビ」最新予告に猛反発！ 「アジア人はペットの人食い蛇扱い」との批判に、原作者の反応は…

人気映画シリーズ最新作「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」の最新予告映像が公開されるも、たちまち猛反発が起きた。韓国人女優クラウディア・キム(韓国名:スヒョン、33)が演じた役柄に、批判が集まっている。

これまでキムの登場は公表されていたものの、具体的な役柄は明らかになっていなかった。9月25日に公開された予告映像にて、初めて彼女が演じるキャラクターは、「ナギニ」であることが判明。「ファンタスティック・ビースト」にとっての未来にあたる、「ハリー・ポッター」シリーズでは、主人公ハリーの敵役ヴォルデモートに仕えていた大蛇が、かつては人間の女性の姿をしていたことが発覚した。

しかしアジア系の女優を、呪いによって蛇に変えられ、ついにはヴォルデモートの“ペット”として奴隷化してしまう役柄に選んだことに、一部から反発が起きている。作家エレン・オーは、「白人が多様性を求めた結果、アジア系の女性を白人のペットにした。(中略)これこそ人種差別だ」と、声高に批判している。

【クラウディア・キム/スヒョン】

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C L A U D I A 수현さん(@claudiashkim)がシェアした投稿 - 2018年 9月月25日午前6時21分PDT

DigitalSpyによれば、一般層も「ナギニをアジア系女性に演じさせ、ヴォルデモートの“ペット”にするの?　彼女はニュートが探し出すべき“幻の動物”?」「サーカスのパフォーマーが人食い蛇になるなんて役柄は、有色人種にとってベストじゃなかろうに」とこれに同調。「ナギニはインド系の名前で韓国人女性が演じ、アルバニアに生息し、最後には分霊箱になる?」と、キャスティングへの不満が噴出している。

原作者であり、本作には脚本家として参加したJ・K・ローリング(53)は、ファンからの「ナギニを韓国人女性に演じさせるなんて考えはゴミだ」との訴えに対し、キャラクターのアイディアは「インドネシアの神話に登場する、伝説の生き物ナーガからきている※」と説明。ナギニの名の由来もそこにあると論じた。

しかし「ときに翼を持つとも、半人・半蛇として描かれることもある。インドネシアは数百もの人種が構成する国」との回答に、納得していないファンは依然として大勢おり、議論はやむことがない。特に「ハリー・ポッター」「ファンタスティック・ビースト」の世界に、有色人種のキャラクターが登場することはこれまでほとんどなかったため、論争は今後も続く兆しを見せている。

※ナーガ　…　広くはインド神話に起源をもつ、ヘビの精霊・蛇神と認知されているため、ローリングの発言が別の議論のもととなっている。インドネシアにも同様の神話は存在する。

The Naga are snake-like mythical creatures of Indonesian mythology, hence the name ‘Nagini.’ They are sometimes depicted as winged, sometimes as half-human, half-snake. Indonesia comprises a few hundred ethnic groups, including Javanese, Chinese and Betawi. Have a lovely day

— J.K. Rowling (@jk_rowling) 2018年9月26日