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ポール・マッカートニーによる9.11事件のドキュメンタリー放送

2011年7月27日
9.11同時多発テロ事件から10年。米ケーブルTV局Showtimeが、元ビートルズのミュージシャン、ポール・マッカートニーが手がけた9.11事件をテーマにしたドキュメンタリー映画「THE LOVE WE MAKE」を放送する。米Deadlineが報じた。

2001年9月11日、同時多発テロが起きたとき、ポールはニューヨークの空港にいて、滑走路から飛行機が飛び立つのを待っているところだった。だが、フライトは中止となり、市街へと引き返した彼は、ワールド・トレード・センターが崩れ落ちた直後のニューヨークの街を目の当りにしたという。

ドキュメンタリー映画は、ポールが2001年10月20日、マディソン・スクエア・ガーデンで行ったチャリティコンサート「The Concert for New York City」の企画から本番までの舞台裏を追ったもの。20組以上の大物アーティストたちが参加したこのコンサートは、当時も全米でTV放送されたが、この映画では、リハーサルやバックステージの様子も収められているいる。ポールが、デヴィッド・ボウイ、エリック・クラプトンらミュージシャンや、レオナルド・ディカプリオ、ハリソン・フォードといったハリウッド俳優たち、ビル・クリントン元大統領と会話する場面も見られるという。

また、チャリティコンサートの実現に向けて奔走するなかで、ニューヨークの街の人々と言葉を交わすポールの姿も記録。ポールのナレーションとともに、痛ましい悲劇を乗り越えていく一般市民の姿も映し出され、再生に向かうニューヨークの街が浮き彫りとなる。

本作の監督を務めるのは、60年代から兄弟でドキュメンタリー映画の第一人者として活躍してきたアルバート・メイスルズ。彼は、「ローリング・ストーンズ・イン・ギミー・シェルター」のほか、ザ・ビートルズが初めてアメリカにやってきたときの様子を収めた「What’s Happening! The Beatles in America」を手がけたことでも知られている。

ポールは、「あの当時、ニューヨークとアメリカを助けることができて光栄に思っている。ショックと恐怖が漂う街を、音楽で和ませることができると考えたんだ。我々に賛同してくれた大勢の人々のおかげで素晴らしい夜となった」と語り、アルバートは、「9.11によってもたらされた苦しみからどうやって人々を救ったらよいのか、人々の命を救うために自らの命を犠牲にした消防士や警察官、救援隊の人々をどうやって讃えるべきなのか、想像すらできないでいた。だが、ポールはその答えを持っていた。音楽と映像が全てを語ってくれている」とコメント。

「THE LOVE WE MAKE」は、Showtimeにて来る9月10日に放送される。
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