もう一度、プレゼンを!　米アップル元CEOスティーブ・ジョブズの闘病生活　

米アップルは8月24日、今年1月から病気のため休職していたスティーブ・ジョブズCEOの辞任を発表。稀代の名プレゼンターの病状が心配されてきた。

米TMZは、辞任の2日後に撮られたというスティーブの写真を掲載。あまりにも変わり果てた姿は世間に衝撃を与えた。

脚は棒のように痩せこけ、付添いスタッフに支えられ、なんとか立っているといった様子のスティーブ。これまでにも過去7年間で2度の大手術を受け、病気療養で入退院を数回、余儀なくされたが、今回は本当に深刻なようだ。

スティーブは2004年8月、すい臓ガンの手術を受けたことを発表。すい臓ガンは、診断から2～3か月以内という短期間で亡くなるなど、急死するケースが非常に多いガンであることから、「医者からは、不治のガンであることはほぼ間違いなく、余命3～6か月程度と覚悟するように言われた」と告白し、聴衆をがくぜんとさせた。

このとき、スティーブは「医者には、家に帰って身辺整理しろと言われた。家族にも別れを告げろということだった」と述べたが、幸い良性のガンとわかり、余命は格段に伸びた。

しかし、2008年には体重が激減。2009年には肝臓移植を受けるため、長期にわたって休職。そして、今年1月には「自分の健康のことに専念したい」と言い残して、再び病気療養に入っていた。

スティーブはもともとアップルの創業者であり、1980年代中頃に経営方針の対立から、一度会社を離れたものの、1990年代に復帰。その後、希代のプレゼンターとして活躍。iPod関連製品、iPhone、iPadなどを全世界に浸透させるなど、その功績は大きい。

ビジネスの世界では様々な困難を乗り越えてきたスティーブ。病魔に負けず、また素晴らしいスピーチを聞かせてほしいと願うばかりだ。