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マイケル・ジャクソン元専属医に過失致死で有罪判決

2011年11月8日
キング・オブ・ポップと言われた歌手マイケル・ジャクソンが2009年6月25日に50歳で死亡し、元専属医のコンラッド・マーレー被告が過失致死の罪に問われていた裁判で、ロサンゼルス郡地裁の陪審は7日、マーレー被告に有罪評決を言い渡した。

評決を言い渡されると、法廷内では思わず歓声を漏らす人もいたが、マーレー被告は憮然とした表情を崩すことはなかった。

死因は麻酔薬と鎮静剤の併用による急性中毒で、マーレー被告は、不眠を訴えていたマイケルに、死亡するまでの約2カ月間、ほぼ毎晩麻酔薬の投与を続けていたが、「マイケル自身が自殺を目的に大量に服用し、自殺した」と主張し、一貫して無罪を主張していた。

裁判で検察側は、被告が高額の報酬と引き換えに、危険性を知りながら薬を投与していたとの主張を展開。

死因となった大量の麻酔薬を被告が点滴で投与したのか、マイケルさんが自ら注射を打ったのかが審理の焦点となっていたが、陪審は、被告が強力な麻酔薬をジャクソンさんに与えたにもかかわらず、十分な経過観察措置をとらず重大な過失があったと認定した。

【動画】マイケルの元専属医に有罪判決


審理は6週間にわたり行われ、検察側33人、弁護側16人の計49人の証人が法廷で証言。今回、評決を下した陪審は12人(白人6、ラテン系5、アフリカ系1)で構成され、計9時間に及ぶ評議の末、評決に至った。12人中6人がマイケルのファンだという。

マーレー被告は直ちに収監され、判事は「被告の無茶な行動は公共の安全に危険を及ぼす」とし、保釈を認めず、カリフォルニア州での医師免許も停止された。

量刑は29日に言い渡される。最高4年の禁錮刑が出る可能性があり、医師免許も取り上げられる。同被告の弁護士は控訴するかどうかを明らかにしなかった。

【動画】マーレー被告に手錠


マーレー被告に有罪が言い渡されたとき、マイケルの姉ラトゥーヤは「イエス!」と快哉を叫び、母キャサリンは涙を流して喜んだ。また、父ジョーと兄ジャーメインは、「正義はなされた」とコメント。姉レビーは、「何があってももうマイケルは戻ってこないが、マレー被告が有罪になったことはうれしい」と話した。

さらに、裁判所の周辺に集まったファン約100人は評決が下されると歓声を上げ、「有罪だ」などと書かれたプラカードを掲げたり、ジャクソンさんの名曲「今夜はビート・イット」を歌ったりして、喜びを表していた。

マイケルの死から2年半が経ち、元専属医の過失致死が認められたことで、遺族もファンもやっと胸のつかえがとれることだろう。
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