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海外ドラマ「ウォーキング・デッド」人気絶頂の中、降板した制作責任者グレン・マザラがその経緯について赤裸々に語る[後編]

2013年1月30日
人気海外ドラマ「ウォーキング・デッド」の二代目ショーランナー(制作総責任者)、グレン・マザラが、同番組のシーズン3途中で降板が決定したことについて、初めて本人の口から詳しい経緯が語られた。[前編からの続き]

今回のパネル取材には、人気海外ドラマ「LOST」でエグゼクティブ・プロデューサーの一人であったデイモン・リンデロフも同席。マザラと立場は同じでないとしながらも、マザラに同調する発言をした。

「ひとつ大きな誤解がある。それは、ある番組がとても好調なら、制作者たちは好きにやらせてもらえると思いがちだが、実際はそんなことはない」

「『LOST』の最初の6話くらいはまったく手がかりがないまま、我々は放っておかれたんだ。誰もこの先ストーリーをどう進めていくか、わからなかったんだ。そうこうするうちに、第1話が放送され、非常に高い視聴率を叩き出した。するといきなり私が会ったこともない7人の重役がやってきて、『いいか、しくじるんじゃないぞ。ここのストーリーはちょっと変だぞ、もとに戻せるか』とか言い出すんだ」

「だから、うまくいっているから制作者に任せておこうとはならない。実際は、我々は番組のクリエイティブなところを任されはするけど、常にビジネスに徹しないといけないんだ」

リンデロフの発言を受けて、マザラはさらに「ウォーキング・デッド」の現場で、ある工夫をしたことを明かす。

「私が『ウォーキング・デッド』に参加した時は、他のたくさんの脚本家やプロデューサーたちと一緒だった。そしてある日、私が責任者になった。私は“チーム”を作りたかった。みんなが制作に参加するチームを。自分一人が勝手にストーリーを決めて、『今日から新しい保安官が登場します』と宣言するようなのは私のスタイルじゃないと思った。もしそんなやり方でやっていたら番組は絶対にうまくいかなかったと思う」

マザラがショーランナーになってからの快進撃は、彼独自のチーム作りにあったようだ。しかし、番組作りを進めていく上で、さまざまな難しさがあったことも明かしている。

マザラは、15人のプロデューサーに加え、時に俳優からも、脚本についてメモを渡されていたという。「すべての意見を受け入れることなんて不可能だ。(関係者の)みんなを満足させることなんてできない。だから僕は全部のメモに目を通し、できる限りこれらの異なる意見や視点を取り入れられるよう脚本を書き直していたんだ」

記録的な視聴率を記録した「ウォーキング・デッド」の裏には、マザラ率いるチームが一体となって取り組んだ、並々ならぬ努力があったようだ。シーズン4からは、これまで制作者として関わってきたスコット・ギンプルが三代目ショーランナーになることが決定している。ダラボン、マザラが築きあげてきた「ウォーキング・デッド」をギンブルがどのように切り盛りしていくか注目される。

(記事終わり)


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