ハリウッドで活躍する俳優・尾崎英二郎、米挑戦の道のりを日本のファンに初めて語る！ 「アメリカン・ドリームは存在する」

米ロサンゼルスを拠点に活躍する日本人俳優・尾崎英二郎氏の講演会が1月11日、TVグルーヴ・ドット・コムの主催で、東京・新宿にて開催された。

映画「ラストサムライ」「硫黄島からの手紙」に出演。さらに、「HEROES/ヒーローズ」「フラッシュフォワード」「TOUCH/タッチ」など、渡米後、わずか数年で米4大ネットワーク(ABC/NBC/CBS/FOX)すべてのテレビドラマへの出演を果たした同氏だが、自身が歩んできた道のりを、日本の映画・ドラマファンに向けて直接、話すのはこれが初めて。同イベントには、熱心なファンに加え、テレビ、映画、メディアなどさまざまな業界からの参加者も多く詰めかけ、約100名が尾崎氏の講演を熱心に聞き入った。

今でこそ順風満帆に見える尾崎氏のキャリアだが、30代でハリウッド挑戦をはじめた際には、業界での大きな実績もなければコネもない。米国での知名度は完全にゼロだった。さらに米国に居住しているわけでもなければ、米国ビザもまだなかった。そんな状況から、どうやって当時最も人気を博していたドラマの一つ「HEROES/ヒーローズ」での役を獲得することができたのか。

尾崎氏は、年齢や国籍や性別などに関係なく、能力さえあれば誰でもチャンスが与えられるアメリカのエンターテイメント業界のフェアなしくみこそが、業界に参入できた理由だと解説。日米の履歴書の書式の違いやオーディションのしくみ、俳優組合によって守られている労働環境などを例に挙げながら、「アメリカン・ドリーム」というものは、やはり存在すると力説した。

さらに、海外に出る際に誰もが乗り越えないといけない語学のハードルについて、英語は中学・高校と長い時間をかけて、文法などの理屈を順番に覚えていってもできるようにはならない。英語の世界を俯瞰的にながめ、その背景にある文化や考え方を体感できるようにどっぷりと英語に浸かる環境に身を置くことが大切との持論を展開した。



また講演会後は、尾崎氏を含む参加者同士が自由にお話できる交流会を実施。意識の高い参加者同士の交流とあって、たいへんな盛り上がりとなった。また尾崎氏出演のドラマ「TOUCH/タッチ」で同氏と共演した日本人女優・ミヤタ・メイさんもかけつけ、さらにこのイベントを盛り上げた。

最後に尾崎氏は「今後、ハリウッドでどこまで深く食い込めるか、挑戦してみたい。それがこれから挑戦する方への刺激になれば幸いです」としてイベントを締めくくった。