「マッドマックス」ジョージ・ミラー、日本滞在中に三鷹の森ジブリ美術館へ「宮崎駿は神」

映画「マッドマックス 怒りのデス・ロード」を引っ提げて来日中のジョージ・ミラー監督が5日、東京都内で記者会見を行った。

ミラー監督が1979年に発表したカルト映画「マッドマックス」シリーズの第4弾で、1985年公開の第3弾「マッドマックス/サンダードーム」以来約30年ぶりとなる続編。荒廃した世界を舞台に、元警察官のマックス(トム・ハーディ)と反逆の女戦士フュリオサ(シャーリーズ・セロン)が、恐怖と暴力で民衆を抑え込む狂気の軍団と死闘を繰り広げる。

今回の来日中に東京・三鷹の森ジブリ美術館を訪れたというミラー監督は「私にとって、宮崎駿監督は神です。彼は素晴らしいアーティストだと思うし、彼の作品からはハートや正直さ、英知を感じました」と上着のポケットからチケットを取り出しながら熱弁。ベスト・ジブリ映画は「千と千尋の神隠し」といい「偉大なアーティストの作品というのは、脳裏に焼き付いて離れず、忘れることが出来ない」と宮崎監督の偉業を絶賛した。



本作撮影中に最もマッドだったのは「この私です」というミラー監督は「本物の砂漠で本物の車両をぶつけ合うのは大変な危険が伴いましたが、とにかくマッドでリアルな作品にしたかった。私はこの作品を“ビジュアル・ミュージック”と呼んでいて、セリフで語るのではなく、映像を通して語る作品にしたかった」と30年ぶりの新シリーズに胸を張った。

撮影で苦労したのは、長い棒の先にくくりつけられたマッド軍団と暴走車との危険過ぎるバトルシーン。「少しでも間違いが起きたら大惨事になるので、CG処理をしようと思ったけれど、スタントチームが頑張ってくれました。最終的にはトムも棒の先に乗ってくれて、迫力満点の映像を撮る事が出来た。あとはトラックの横転シーンだね。すべての人の安全確保を重要とする一方で、理想通りの横転もほしい。そういった大変さもありました」とハードな現場を振り返った。

映画マニアとして注目すべき部分は、オーストラリア映画に対するお遊び的オマージュ。劇中にはハリネズミのような形をした改造車が登場するが「デザイナーが改造車両の一つとしてデザインしてきけれど、偶然にもそれが僕と同じオーストラリア出身のピーター・ウィアー監督が作った映画「キラーカーズ/パリを食べた車」に登場する改造車に似ていました。僕は彼を尊敬しているから、トリビュートとして劇中で起用しました」と粋な演出を教えてくれた。映画「マッドマックス 怒りのデス・ロード」は、6月20日より公開。




【動画】映画「マッドマックス 怒りのデス・ロード」日本版予告編


公式サイト://www.madmax-movie.jp/