早くも動員100万人突破の「オデッセイ」 ハリウッド映画界も大注目のＶＲエンターテイメントで360度映画の世界を体験

アカデミー賞®に輝く巨匠リドリー・スコット監督が、類まれな圧倒的演技力で世界中を魅了し続けるマット・デイモン主演で描く感動の超大作「オデッセイ」。

NASAの全面協力のもと、火星に独りぼっちで取り残された宇宙飛行士の想像を絶する運命を描く本作は、第88回アカデミー賞で、作品賞、主演男優賞をはじめ7部門にノミネートされており、第73回ゴールデン・グローブ賞で、作品賞&主演男優賞(共にミュージカル・コメディ部門)2冠を獲得していることからも、オスカー最有力の呼び声が高い。

早くも2016年公開の洋画作品で初の動員100万人を突破を記録した。そんな日本の興行が後押しとなり、世界興収6億ドルを突破し、リドリー・スコット監督作品最高の成績を更新中だ。



先月、米国ラスベガスで開かれたコンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)(1/6～9実施)で、大きな話題となったのが、本作「オデッセイ」に基づいたVR体験のデモだ。ゲーム業界ではすでに話題のVRだが、映画業界がここまで本格的なVR体験デモを作成するのは初めてだろう。

スコット監督自身がエグゼクティブ・プロデューサーを務めており、「アバター」や「アリス・イン・ワンダーランド」でプロダクション・デザイナーとして2度アカデミー賞を受賞し、「マレフィセント」の監督としても知られるロバート・ストロムバーグが演出を手がけている。

今までのVRの多くは、その映画のクライッマクスシーンを再現したものが一般的で、長さも長くて7、8分。しかし、このVRデモは、長さがなんと20分もあり、映画と同じように本編の物語に沿って、体験者が火星に行き、取り残された宇宙飛行士マーク・ワトニーが体験したことを疑似体験出来るという、実にスケールの大きなVR体験となっている。映画本編のクリップと組み合わせて、いくつかの360度の世界が体験出来るVRアドベンチャーが用意されている構造だ。

ストロムバーグが立ち上げたVRコンテンツの制作会社The Virtual Reality Companyのアドバイザーにスティーブン・スピルバーグ(「ブリッジ・オブ・スパイ」アカデミー賞作品賞ノミネート)らが名前を連ねていることからも、ハリウッド映画界がVR市場に大きな可能性を感じていることがわかる。20世紀フォックスは、この“The Martian VR Experience”が新たなVEエンターテイメントビジネスのスタートと見ている。

今年中に映画を基にしたVRプロジェクト第2弾を発表する予定だ。ポジティブであきらめない本作の主人公ワトニーのように、映画にとっての新しいチャレンジになるかもしれないVRエンターテイメントの今後に期待したい。


■公開情報

「オデッセイ」
大ヒット公開中

配給 : 20世紀フォックス映画

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