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今どきの男女関係をしっかりと愉快に、バカ正直に描くNetflix「ラブ」 共感できる登場人物の魅力や監督のこだわりとは?

2016年2月23日
© Netflix© Netflix
Netflixで2月19日(金)より配信がスタートした、新作コメディシリーズ「ラブ」。アメリカで絶大な人気を誇るジャド・アパトー(「40歳の童貞男」や「無ケーカクの命中男/ノックトアップ」)が脚本・監督を務める話題作の主要キャスト・製作者が、登場人物の魅力やNetflixだからこそ実現できたストーリーについて語った。

現地時間1月27日、米カリフォルニア州パサデナ市でテレビ批評家協会(TCA)のプレスツアーが開催された。同ツアーは、年に2回開催される、全米の各テレビ局・配信サービス会社の報道関係者に向けた、新作番組や新シーズンのお披露目の場。番組のクリエイターや出演者が一堂に会し、報道陣の取材に応えるとあり、米メディアから大きな注目を集めている。また、今回のツアーでNetflixは、日本を含む各国の報道陣(TCA非会員)を招待し、TCA会員らに交じり、オリジナルコンテンツのパネルを鑑賞できる機会を与えた。

「ラブ」のパネルには、ポール・ラスト(ガス役、エグゼクティブプロデューサー)、ジリアン・ジェイコブス(ミッキー役)、そしてジャド・アパトーの3名が参加。今どきの男女関係をしっかりと、愉快に、しかもバカバカしいほど正直に描く本作だが、この中で描かれる恋愛模様には共感できる部分も多い。ジリアンも、作中の会話や出来事を自身の恋愛と重ねたことがあると振り返った。

ジリアン・ジェイコブス  © Netflixジリアン・ジェイコブス © Netflix


「全く同じかどうかわからないけれど...作品全体を通して自分を振り返る場面はたくさんありましたし、友人や知人を見ても同じことが言えると思います。ああいうシーンを本当の出来事として体験してきたことは事実です。公衆の面前で人とケンカしたこともあるし、特にニューヨークに住んでいた頃はそうでした。玄関前で泣いたことも。怖いほど現実に似ていると思ったこともあれば、自分が経験したわけじゃないけど、すごくよくわかると感じた場面もありました」

ジリアン演じるミッキーは、無鉄砲なほど自由人なラジオ局のプロデューサー。彼女の「自分の弱さを包み隠さない」部分に役者として惹かれたジリアンは、ミッキーが「そのことにもがき苦しみ、乗り越えようと努力し、成長したいと願い、愛を欲しがり、幸せを手に入れようとするのだけど、明らかにそれが出来ていないし、それを隠すこともできない不器用な女性」だと述べた上で、「すごく新鮮な役どころだと思います。そういった性格の人物を演じるのが一番好きなの」と役者冥利に尽きるキャラクターだと語った。

本作を手掛けたジャド・アパトーは、コメディアンとしてキャリアをスタートするが、徐々にテレビや映画に活動の場をシフト。今ではアメリカで絶大な人気を誇るコメディ監督となった。そんな彼が本作「ラブ」で目指したのは、その人にしかない、独自の人生経験を視聴者に提供することだ。

ジャド・アパトー  © Netflixジャド・アパトー © Netflix


「観客は登場人物がもがきながら幸せをつかもうとする姿を見たいんだと思います。誰しも共感することなんだけど、幸せへの道のりは決して楽ではないし、自分がどうすれば幸せになれるかみんな探している。だからこそ、人生を良くしようとしている人を見ると応援したくなるのが人間の性質だと思うし、それを踏まえると制作側は見飽きたような場面ではなく、その人にしかない独自の人生経験を見せたくなります」

加えて、映画では難しい、ドラマにしかできないエンディング作りにも力を注いだとも語った。

「映画と比べてTVドラマの面白い点は、映画は所詮映画でしかなく、エンディングの種類に数の限界がある。たいていはハッピーエンドか、映画『ノーカントリー』のように最後に撃たれてしまう。要はそう何通りもあるものじゃない。でも人間はもっと複雑です。映画では主人公を救うか死なせるかどちらかだけど、TVドラマでは微妙なニュアンスを醸し分けることができる。エピソードの結末をハッピーにしたり悲しくしたり、憂鬱に描いたり、色んな場面で終えられるので、きれいにまとめる必要がないからこそ真実味がある。だからこそ楽しいんだ」

Netflixにはエピソードの放送時間に制限がない。ジャドはこの点を大いに評価しており、「ストーリーを伝えるために必要な時間が許されていると思うと、すごく安心します。実際そこが気に入っている」と述べ、「Netflixのようなサービスは放送局と違い、従来とはまったく異なる作品作りにとても意欲的だと思います」と、ショーランナーやクリエイターには面白い時代となったと明かした。

「ラブ」は、Netflixにて配信中。

【動画】「ラブ」予告編


■ストーリー
お人よしのガス (ポール・ラスト) とやんちゃなミッキー (ジリアン・ジェイコブス)が照れながらもラブラブな関係を続けていく中で、打ち解けあい、誓いあい、恋心を抱き、いやなことにも立ち向かっていく姿を描く。今どきの男女関係をしっかりと、愉快に、しかもばかばかしいほど正直に描き出している。アメリカで絶大な人気を誇るジャド・アパトー脚本、監督作品。
 
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