「アウトランダー」ジェイミー役サム・ヒューアンが緊急来日! 役柄に入り込む“コツ”は…?

20世紀から18世紀のスコットランドへタイムスリップしてしまった女性を主人公にした、ファンタジーアドベンチャー超大作ドラマ「アウトランダー」で、ジェイミー役を演じる俳優サム・ヒューアン(35)が緊急来日。シーズン2の放送を控えた本作について、たっぷり語ってくれた。

「アウトランダー」は、2014年から放送を開始した英米合作ドラマ。ダイアナ・ガバルドン原作の同名シリーズ小説をもとにしており、日本でも昨年からHuluで配信、AXNで放送されている。物語は、第二次世界大戦後の1945年から、従軍看護師だったクレア(カトリーナ・バルフ演)が、夫フランク(トビアス・メンジーズ演)とスコットランドを旅行中に、ふとしたきっかけで1743年にタイムスリップしてしまうところからスタート。スコットランドとイングランドの緊張が高まる時代で、クレアはスパイの疑いをかけられながらも、懸命に未来へ戻る方法を模索する。そんな中、クレアはスコットランドの戦士ジェイミー(サム・ヒューアン演)と出会う。

累計2500万部を超える大ベストセラーを、「GALACTICA/ギャラクティカ」のロナルド・D・ムーアが初の映像化。雄大なスコットランドの情景、官能的な愛の描写、そしてキャストの熱演もあって、第73回ゴールデングローブ賞にノミネートを果たすほどブレイクした本作のシーズン2は、いよいよ今年4月から全米で放送が開始。日本でもHuluが4月22日から配信スタート、さらにAXNでも6月から放送開始となるこのタイミングで、ジェイミー役サム・ヒューアンが緊急来日。インタビューで、本作の魅力を語ってくれた。


――第1シーズンがかなりの大ヒットとなった感想は?

「シーズン1が大ヒットとなったことは、とても喜ばしい出来事だったよ。かなり長いプロセスを経てきたけど、新しい番組に参加できてとても幸運だと思う。ゴールデン・グローブ賞やピープルズ・チョイス・アワードにもノミネートされて、そのことをみんなうれしく思っているよ」


――第2シーズンからは舞台もパリへ、物語も様変わりしています。プレッシャーはあったのでしょうか?

「そう、シーズン2はルックスからしてまったく違う雰囲気だね。最初は緊張したよ。ストーリーも、ビジュアルも違うものだから。だけど、ぼくらは出来るだけ原作に忠実であろうとしている。ファンも(原作)ダイアナ・ガバルドンの物語の映像化を望んでいるからね」


――テレビシリーズとは思えないほどの映像も、作品の魅力のひとつですが、シーズン2の見どころ場面は?

「いい質問だね。スケールはより大きくなったよ。シーズン1は、個人の物語で、クレア、ジェイミー、ブラック・ジャックの三角関係が焦点だった。シーズン2は、より大きなスケールの物語になった。何せ歴史を変えて、スコットランドを救おうとするんだからね。より差し迫った展開になっているよ」
「ビジュアルもガラッと大きく変わっている。特に序盤の舞台はパリだ。見どころとして、ジェイミーとクレアは、彼らが愛する者たちを救うため、パリの社交界に潜入するんだ」

@outlander_starz Ready for April...?

@samheughanが投稿した写真 - 2016 3月 1 11:22午前 PST

――ジェイミーとクレアの関係が物語の鍵となっていますが、演じるカトリーナ・バルフとのケミストリーはどう生まれたものですか?

「カトリーナと組めて、とてもラッキーだと思っているんだ。彼女はすごい女優で、面白いところもあって、素晴らしいセンスを持っている。シーズン1は、ぼくらの関係の礎を築いていく段階だった。シーズン1のラストのような、ドラマチックな経験を経て、強い絆を得た。子どもが出来たことで、結びつきはさらに強くなったんだ」
「シーズン2では、ジェイミーとクレアにたくさんの試練が課される。すごくタフなものがね。困難な挑戦だ。でも彼らはお互いへの愛、これから生まれる子どもへの愛で、強く結ばれているんだ」


――カトリーナさんの面白エピソードがあれば是非お聞かせください

「NGが出るとすぐ笑い出しちゃうんだ。へっちゃらって顔ができないんだよね。ダンカン(・ラクロワ)演じるマータフがやってきて、敵がきたことを知らせるシーンがあった。だけど彼は台詞が覚えられなくて、とっ散らかっちゃっていたんだ。そのとき、カトリーナはぼくの方を向いていて、カメラはぼくをとらえている。マータフが飛び込んでくるたび、(カメラの死角にいる)カトリーナはニコニコして、ケラケラ笑うんだよ。ぼくは真剣な表情をしていなくちゃいけないのに!　彼女はまったく役に立たなかったね(笑)」





――クレアとの関係と同じように、トバイアス・メンジーズ演じるランダルとの関係も気がかりです

「ランダルとの関係は、とても興味深いものだよ。ジェイミーと“ブラック・ジャック”ランダル、ふたりの男性の意地の戦いでもあるんだ。物語の序盤から、フォート・ウィリアムでジェイミーがランダルに鞭を打たれた場面がフラッシュバックする。ジェイミーは強固な意志を持つ人物で、ランダルにも決して屈しない。だからこそランダルは彼に固執して、ジェイミーを屈服させようとするんだ。ランダルはこれまで他人を支配してきたけど、ジェイミーは彼に従おうとしないからね」
「シーズン1の終盤では、それが如実に出ているよ。ジェイミーを支えているのは、クレアへの愛。ランダルはジェイミーの心を折るため、彼の中のクレア像を打ち砕こうとする。でもランダルは彼の肉体をボロボロにすることはできても、心を壊すことはかなわないんだ。最終的には彼の心を見事に砕いてしまうけどね」
「長いエピックバトルなんだ。そしてジェイミーは自分の言葉にとても誠実な人物。決して口にした言葉を裏切ることはしないんだ」


――1945年に取り残されたクレアの夫フランクが気の毒に思えることもあります。サムさんご自身は、彼を含めた三角関係をどうとらえていますか?

「すごくよく出来たストーリーだよ。原作で描かれていた以上に、(製作総指揮を務める)ロナルド・D・ムーアは、クレアはサムが愛するのと同じように、フランクのことも愛しているということをはっきりと描いている。だからこそシーズン1でクレアは、18世紀に残るべきか、20世紀に戻るべきか苦悩することになるんだ。シーズン2の序盤で、フランクはとても苦しんでいて、みんなが気の毒に思う気持ちもわかるよ」
「(フランクを演じる)トバイアス(・メンジーズ)のうまいところだと思うけど、フランクの中には(同じくメンジーズが演じる)“ブラック・ジャック”ランダルの血がひっそりとでも受け継がれている、という演技をするんだ。クレアは夫フランクのところへ戻っても、愛するジェイミーを失ったことを嘆くと同時に、宿敵を思わせる彼と始終、顔を合わせなくちゃいけない。より複雑で入り組んだ物語になっているよ」


――2シーズン分、ジェイミーを演じてみて、楽しいところと苦しかったところは?

「楽しいところは、ジェイミーはすごく肉体派で、あんまり考えないで行動に移しちゃうところ。すぐケンカや闘いに巻き込まれてしまうんだけど、ぼくはそういうところも嫌いじゃない。ほとんどのスタントは自分でこなしているんだ。ただ乗馬や剣でのバトルシーンは、ハードではあるね。でも楽しんでいるよ!」
「大変なのは、撮影そのものより準備だ。背中の傷や、シーズン1の終盤では、手や足、顔に負った傷を表現するため、撮影当日の朝に3時間、夕方に2時間かけて作った。長い長い1日だったよ。すごく忍耐力がいる。でもそれもジェイミーのキャラクターの一部だからね。それで役に入り込めるんだ」


(インタビュー、終わり)





◇サム・ヒューアン

1980年4月30日生まれ、スコットランド出身。2015年米国人気セレブサイト E! Online が行ったファン投票による「アルファメール・コンテスト」で 1 位を獲得。同年秋、英国のTVドラマ専門サイトradiotimes.com がTV人気セレブの最高峰を決める「TV チャンピオン」ファン人気投票トーナメントを行い、1650万票と記録的な投票数を集め堂々1位に輝いた。


◇「アウトランダー」シーズン2あらすじ

クレア(バルフ)とジェイミー(ヒューアン)が、チャールズ・スチュアート王子率いるジャコバイトの反乱軍に潜入し、カロデンの戦いを食い止めようとフランスに到着する場面で再び幕を開ける。地元でワイン商を営むジェイミーのいとこジャレドの助けを借りたジェイミーとクレアは、フランス社交界に身を投じる。そこは謀略とパーティー三昧の華麗な世界だったが、政治的に得るものは少なかった。歴史を変えてしまうことは、2人の関係性の本質をも危うくしてしまうことを意味する。クレアとジェイミーは、未来に関する知識を武器に、失敗する運命にあるハイランドの蜂起を食い止め、彼らの知るスコットランドの暮暮らしを消滅から守らなければならない・・・


■放送・リリース情報
海外ドラマ「アウトランダー」シーズン2
・オンライン動画配信サービスHuluにて4月22日(金)より配信開始
・海外ドラマ専門チャンネルAXNにて6月放送スタート
・ソニー・ピクチャーズよりBlu-ray&DVD今秋リリース
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■シーズン1